SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“道から学ぶもの/山本 聖美”
新しい年を迎え、日常にもどりつつあるこの時期になるとSOU・SOUのスタッフはみな、緊張感のある初釜の話題でもちきりです。
初釜(はつがま)とは、
正月を迎えたことを祝い、新年に初めて釜をかけること。
茶道の行事の一つで、新年を迎えた最初のお茶会またはお稽古のことをいいます。
▲初釜でいただくお菓子は、裏千家では、【花びら餅】と決まっています。
諸説あるものの、平安時代、宮中で長寿を願う新年の「お歯固めの儀」と言う風習に由来し、
白の丸餅に紅色の菱餅を置き、そこに色々の食べ物をのせて食べていたものを模して、
徐々に簡略化した菓子が、のちの「花びら餅」の原形なのだそうです。
▲少し小雨が降る朝 初釜前、緊張MAXのとき
正絹の着物を着て、袋帯を締め、清々しいお茶室に入っていくという特別感が
【お稽古】だと頭では分かっていても緊張感を拭い去ることができません。
本年の初釜はお役目をいただきました。
室長の橋本さんは貫禄たっぷりの初炭手前(しょずみでまえ)とお濃茶、
私は後炭手前(ごずみでまえ)とお薄を担当いたしました。
炭手前(すみでまえ)とは、
▲炭手前のお道具(参考にしたテキストの1ページです)
お湯を沸かす炭を、お客様の前で炭を継ぐ作法のことです。
炭を組む手順や要領は、各流派で決まっています。
炭にただ火を点けるのではなく、それすらも作法できまっているなんて、
初めて炭手前をみたときにはかっこよすぎて鼻血がでそうになりました。
▲玄関のお花
初釜のお手前の写真は厳粛ムードのため撮影を自粛・・・
今年も無事に終え、また一年お稽古に励んで参ろうと思います。
茶道、華道、書道、弓道、剣道、、、などなど、日本にはその【道】がいくつかあります。
【道】とはプロセス、過程のことで、
お茶の道というものは茶というものを媒体にして、人生とか自然の悟りを得るための道。
お手前の手順ひとつひとつを必死に覚えることも大事ですが、型や作法を通して、その裏にある「精神」を知ることが「道」の学びなのだと、改めて肝に命じようと思います。
【道】のつく道を行く!ってやっぱりかっこいいです!
(山本 聖)