SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“「草木染め」に初挑戦/迫 若菜”
こんにちは。
6月に名古屋の「有松絞りまつり」へ行って参りまして
その日を堺に「絞り」というワードにとても興味を持ち始めました。
「有松絞りまつり」では、実際に絞り染めの体験をさせていただいたり、右も左も「絞り」だらけで
「絞り」って、なんてステキなんだ!と感じさせられました。
もちろん今の時代ですと機械もたくさん普及し、楽に簡単に速く...そしてたくさん絞ることができますが
やはり一つ一つ手作業で絞ることに意味があるのではないかと思います。
出方も一つとして同じものがない、ちょっと歪な形だったり曲がっていてもそれもまた個性!
そんなところに私はとても浪漫を感じました。
そう思い立ったらやらずにはいられない!自宅で簡単に絞り染めをしてみたい!
色々調べていると、「草木染め」というワードが目に飛び込んできました。
「草木染め」とは
天然の染料で布などを染める技法のこと。
玉ねぎの皮やナッツ類の殻などの生ゴミになるようなものでも染めることができることから
非常にエコで環境に優しい。
これなら私でもできるかもしれない....
さっそく材料を買いに行きました。
①お好きな生地を用意します。
今回は生成(生地そのものの色)のハギレを選びました。(100円ショップにて購入)
できるだけ漂白処理されていないもののほうが良く色が入るそうです。
表面に糊がついていると水分を弾いてしまうので、一度洗濯したほうがいいかもしれません。
②まずは、生地を豆乳に浸します。
綿や麻は植物からできているので、たんぱく質を下処理する必要があり
そのために使われるのが「大豆」です。
布にしみ込ませるには液体でなければなりませんので、「豆汁(ごじる)」ということになるんです。
もっと手軽にやるには「豆乳」で十分です。
一晩たっぷりと染み込ませ、水で軽くすすぎます。
③お次は染めたい草木、野菜の皮などを用意します。
今回は「ナス」「にんじん」「小松菜」「トマト」「玉ねぎの皮」「コーヒー」...です。
煮出したお野菜はその後もちろん料理やお菓子作りの材料に。
捨てるはずだった皮や殻なども有効活用することができます。
④材料を小さくカットし、鍋に入れます。
ひたひたになるまで水を入れ、色がでるまで20分程ぐつぐつと煮出します。
美味しそうな香りが漂います...。
少しずつ素材そのものの色が出てきます。
玉ねぎの皮が一番綺麗に色が出てきました。
⑤できあがった「染料」に、いよいよ生地を入れます。
煮出した汁を濾し、再度温め直します。
全体に染料が行き渡るように、時々混ぜたり裏返したりします。
浸ける時間によって色が濃くなったり薄くなったりしますので、そこはお好みで。
今回は20分ほど浸けてみました。
生地は輪ゴムで縛ってみたり、先だけ浸けてみたり...
どんな風に柄が出てくるのか楽しみです。
⑥続いては、「媒染」の準備です。
色を入れるためには、「媒染」という工程が必要になります。
染料だけでは洗ったり日光の光が当たるだけですぐに色落ちしてしまいます。
水に溶かした金属などを使い、化学反応を起こさせて色を固着・発色させます。
スーパーで販売されている「ミョウバン」を使うととても簡単にできます。
ぬるま湯(1リットル)に対し5gのミョウバンを溶かし、この「媒染液」に先程浸けた生地を入れます。
ムラができないようにゆっくりかき混ぜ、そのまま30分ほど放置します。
こうすることで、色が固着し落ちにくくなります。
完成です。
手作り感満載ですが、なかなか満足のいく出来栄えに。
素材の色そのもので優しい色味に仕上がりました。
今回私はハンカチサイズにしましたが、ストールやトートバッグなどもオススメです。
機会があれば、色々な染め方にも挑戦してみたいです。
SOU・SOUにも素敵な「絞り」商品をたくさん取り揃えております。
衣類、カバン、風呂敷、手ぬぐい、くびまき...
是非、皆様も「絞り」ワールドをお楽しみくださいませ。