SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“日本の隈取とは”
本日は日本の「隈取」について書かせて頂きます。
隈取(くまどり)とは、歌舞伎独特の化粧法のことで
元禄歌舞伎の初代 市川團十郎が浄瑠璃の人形のかしら(頭)にヒントを得て創作したものといわれています。
(Wikipediaより)
実は中国の京劇という中にも「瞼譜(れんぷ)」と呼ばれるものがあります。
見比べると、見た目は同じようなのですが実は全く意味合いが違います。
瞼譜も辞書で調べると同じ隈取となるのですが
臉譜はもともと「面」をつけていたのを直接顔面に塗るようになったものですが、
隈取はあくまで「顔」の表情を表現しようというもので、仮面の感覚とは別なのです。
「隈」は、「塗る」ものではなくて「取る」もので、
もともと「隈」とは陰影の事。
「隈」を「取る」というのは、顔面の筋肉や血管の筋に陰影をつける。
という意味のようで「面」の代わりに「顔」を塗る京劇の臉譜とは別モノという事になります。
仮面のように、舞台で違う自分(役)を表現するという事ではなく、
今の自分(役)の感情の変化を隈取で表しているのですね。
見た目ではダイナミックなイメージだったのですが
深く探ってみると日本人独特な繊細さが目についた気がします。