SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“お椀のある食卓/寺田 由”
梅雨入りし、京都は湿度の高い日が続いています。
過ごしにくさを感じておられる方も多いのではないでしょうか。
私はこの時期になると、思い出すことがあります。
それは
漆の季節がやってきた
という事です。
十年ほど前に『蒔絵』に出会い、その繊細さと美しさに感動し
漆の事を知るうちに
『漆は湿気がなければ乾かない』
ということを知り、梅雨がやってくると『漆』が頭に浮かぶことが多いのです。
『蒔絵』は美術館などでしか目にすることはありませんが、
身近なものを漆器に換えてみようと思い、ある時ご飯茶碗と汁椀を漆器に換えてみました。
愛用のお椀は黒漆のシンプルな物です。
漆器は高価で繊細なイメージでしたが、実際に使い始めてみると丈夫でご飯が冷めにくいということを発見。
さらに、カラフルなテキスタイルのランチョンマットと合わせて、気分によって変えてみるのも楽しいです。
定番の『SO-SU-U 濡羽色』は合わせやすく落ち着いた印象に。
ビビットな配色の『けんらん』は華やかな印象に。
今ではすっかり我が家の食卓に欠かせないものになりました。
幅広い用途で使用され、独自の発展を遂げてきた『日本の漆塗り』
まだまだ奥が深そうです。
(寺田)