SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“SOU・SOU 流和装/山本 聖美”
初夏の香りも感じられる今日このごろ。
SOU・SOUの商品企画は秋冬モノ真っ盛りでございます。
脇阪さんの原画を並べて、配色や商品の型構成を考える時間。
毎回とってもワクワクして、楽しみながら取り組んでいます。
この作業を進める際には、素敵なテキスタイルを最良の色と生地に落とし込むことと、
↑15周年ムック本でも触れているように、『和装を進化』させたものづくりであることを念頭に置いております。
具体的にどういうことなん?・・・ということで、
今回は、SOU・SOU着衣のカタチより『和装の進化』の片鱗を一部ご紹介いたします!
■長方形衣(ちょうほうけい)
紀元前、弥生時代の衣装であったと言われる貫頭衣(かんとうい)をベースにしております。
まっすぐな布に頭を通すための穴を開け、脇線を縫っただだけ
(字のごとく頭を貫く衣!といったところでしょうか・・・)のとっても簡単な作りをしています。
また、洋服には有る肩の縫い目がないがないことも特徴として挙げられます。
これは着物にも当てはまり、和服の特徴のひとつと言えます。
こちらのネームを目印に、
弥生時代の衣装から進化したカタチとして、春夏秋冬、素材や柄を変えてご提案しております。
高島縮の貫頭衣はこれなしで夏は始まらないSOU・SOUの大定番です。
涼しくてかわいい。そして、時代を超えた和の服をお楽しみいただけます!
◼︎袖なしジバン
『ジバン』の意味は以前ご紹介させていただきました。
その内容に加え、今回は袖なしジバンの特徴を。
着物は小巾(こはば)の反物(浴衣や着物地のように幅の狭い生地のこと)を使うので、どうしても『背中の真ん中の接ぎ(はぎ:縫い目のことです)』が出来てしまいます。これを和装の名残として袖なしジバンのデザインに取り入れているのです。
■みたて衣/ゆかたみたて
着物の進化系として制作。
右前合わせ(ここでは先に合わせる方を「前」といい、右側が先になるので「右前」としています)、
帯に見立てたウエストの切り替え、小袖・・・と、着物の要素を抽出しています。
着姿が着物のようにみえることをイメージして作りました。
ちなみに、秋冬素材を使用したものは着物に見立てた『みたて衣』。
夏素材を使用したものは『浴衣に見立てた』という意味で『ゆかたみたて』と、
カタチは全く同じでも呼び名を変えています。
『みたて』もSOU・SOU では大切にしている考え方です。
なにかをなにかに見立ててそれ以上の価値やデザインを生み出すこと。
とても日本的でクリエイティブだなぁと思います。
・・・・・・・
他にもSOU・SOUが大切にしていることはたくさんございます。
そんなSOU・SOU流和装のアレコレを15周年ムック本にも散りばめております!
\ご笑覧いただけましたらこの上なく嬉しいです!!/