SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“風呂敷つこてみませんか?/溝川 祐美”
5月下旬のハレの日に
私のお茶の社中では初夏のお茶会が開かれました。
私はお待合や席入りの案内係として参加です。
お点前さんやお運びさんと比べると一見簡単そうであっても
いざやってみるとやっぱり大変。
お茶をしているとすぐ焦ってしまう自分が出てくるのですが
そうゆう時の自分って本当の自分の実力な気がします。
まだまだだなあと思う事の連続でしたが
お茶席の中で楽しくされているお客様の笑顔は素直に嬉しさを感じ、
最後は参加してよかったと思うものです。
そんなあたふたの中、ふと私の目にとまったものがあります。
それは社中の先輩方の『風呂敷』使い。
▷風呂敷(中)/SO-SU-U 猩々緋(しょうじょうひ)
例えばお客様がお茶席に入る時、手荷物をお待合に置いておくこともしばしば。
着物の鞄となると案外見分けがつかなくなりますが
皆様さっと風呂敷を出して自分の荷物を包んだり、まとめたりされていました。
ちなみにですが私の着物の時は、
草履とセットの鞄と、それだけでは到底入らないので
サブバックに『道行小筥大(みちゆきこばこ だい)』を持っていきます。
2つの鞄も風呂敷だと中サイズですっぽり収まります。
お待合にならんだ風呂敷は色とりどりでそれもまた可愛かったです。
そして、お茶碗やお道具など、帰りに荷物が増えてしまった時も風呂敷でささっと包みます。
▷両面染 風呂敷(小)/まり 濡羽色×真紅
包むものの大きさに柔軟なのも風呂敷の良いところ。
お茶会の場だけではなくそうゆう瞬間って日常でも多々ありますよね。
そんな時に風呂敷をさっと出せるような人になりたい。
先輩を見ていてそう感じました。
そしてそして何よりも
着物に風呂敷の佇まいは
「かっこいい」
と思いませんか。
今では様々な包み方やアレンジが生まれ使い方の幅は広まっていますが
何よりも
「包む」
ということに長けているからこそ
今でも同じ形で使われ続けていることを実感いたしました。
お茶席のお庭にはまだつぼみの紫陽花が。
小さな事から大きな事まで沢山学べた初夏の一日でした。
2 件のコメント
風呂敷を使ってササッと、それこそお手前の流れの如く使える方に、憧れます。どのようなものもふんわり包む優しさと柔軟性は、人の内面の成熟度にも繋がっていると思います。
風呂敷の素晴らしさを感じたのは、フランスの女性がスカーフとして利用されていたことで、ベースになっていた紫のワンピースと飴色の大きなブローチとのバランスは、何年経っても鮮明な記憶として残っています。
Xiao pen 様
コメント頂きまして誠にありがとうございます。
お点前の様な風呂敷使い、まさしく私もそんな風呂敷使いに憧れてしまいました。
きっとご覧になったフランスの方もごく自然に取り入れていらっしゃったのでしょうね。
案外外国の方の方が柔軟なのかもしれません。
私ももっともっと精進したいと思います!