SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“桐箪笥”
桐箪笥を買おうと思っています。
それというのも母や祖母から譲り受けた着物の保存状態が心配だから。
代々、桐箪笥によって守られてきた着物を私の代で傷めるわけにいきません。
まず京都のお店に下見に行きました。
ところが、そこにあったのは私のイメージする桐箪笥とは程遠いもの。
あれ?何が違うのか?
まず形。縦横の比率が不自然に感じます。
聞くと、関東と関西では違うとのこと。
畳のサイズからきているようですが、関西は幅が広いのです。
私は東京生まれなので、見慣れている関東版と違ったということ。
次に色。
関東が黄色っぽいのに対して、関西はピンクっぽい。
これは仕上げに使う“とのこ”の違い。
さらに関西版は角が丸くなっていたり、棚板が薄めに出来ていたり、
全体的に雅な雰囲気。
それに対し、関東版は質実剛健。
というわけで京都のお店では気に入るものに出会えませんでした。
そしてこの夏休み、帰省のついでに東京の桐箪笥屋さんへ。
こちらは宮内庁御用達という名店。
店内に入るや否や「これこれ!」と叫びたくなるような
イメージ通りの箪笥が並んでいます。嬉しくなって質問攻め。
応対して下さった社長さんの解説に「なるほどー!」の連発。
お店を出る時は「勉強になりました。ありがとうございました」とお礼を連発。
ここで頼みたい!と思えるお店に出会えた喜びと共に、
自分の中に流れる関東人の血を感じた一件でした。
(西尾)