一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“新商品”
たばた絞りコラボシリーズに『むささび』と『かり衣』が出ました。
たばたさんのブログも毎日UPされていておもしろい。
7月22日の記事にある「真似をした!」というのが笑えます。
有松鳴海絞りの名桐商店の名桐さん、ズスサンの村瀬さんともよく『技術流出』の話題で酒を飲んだ。
そもそも県外から有松へ流出してきた絞りはその後400年間産地内で技術が流出し続けたが、ちょっと前からその流出は止まってしまい、代わりに中国流出してしまった。
京都はさらに歴史はながく1000年間技術が京都内で流出し続けてきたが、やはり中国へ行ってしまう。今では流出したくても誰もやらない。
これでは日本の絞りは絶滅してしまうという事で、張正さんスズサン、名桐商店、久野染工場etcそして僕も、どんどん次世代に伝えていこうという意見で一致。
JAPANBRAND PROJECTの会議では張正さんが「雪花をやりたい人がいるならみんなに教えたる。」と言っておられた。
僕は名古屋芸大の学生を毎年張正さんや久野染工場に行かせて、雪花の魅力とその他の絞り技術を生の現場で学ばせている。その延長線上に『まり木綿』が誕生した。
名桐商店の名桐さんは、今一生懸命高度な技術を弟子達に流出させていると絞り祭りの時におっしゃっていた。素晴らしいと思った。
村瀬さんは和田良子さんの協力のもと、有松鳴海絞りの技術がまだ残っている今、それらをDVDに収める事に成功した。これはスゴかった。絶賛発売中。
まーいろんな人がいろんなところ尽力されているのですが、なっかなか流出しないんです。技術が。
絞り職人が切に願ってる事。
それは若い世代をプロに育て上げる為に手取り足取り絞りを教えてあげられる余裕ある職人は殆どいません。なので誰でもいいから絞りの技術を勝手に真似して、盗んでいただいて思いっきり商売してくれたならどんなに嬉しい事か・・・。
それが結果的に技術の継承や業界発展にも繋がって最高だということ。板締め、手蜘蛛、嵐・・・何でも結構です。そうでもしないと日本の絞り技術は、近い将来確実に消滅してしまいます。
田端さんのような有志者は衰退し続ける絞り業界にとってはまさしく宝物、つまり日本の宝です。
どんどん発展して行って頂きたいとおもいます。
皆さん応援しましょう。
それでは、また明日。