SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“家のタイル/本田 みのり”
去年の春から家のリフォームをしています。
窓ガラス、床材、壁の色、洗面所のタイル
建築家の方に相談すると、いろいろな建材が出てきます。
9ヶ月間かけて、いろいろプランをねりました。
これが私たちの理想!
でしたが…
あれも、これもと欲張っていると、お値段はどんどん上がっていき…
結局…予算とは合わなくなってしまいました…
「床のタイルなら、ご自身で貼れるのではないですか?」と建築家の方からアドバイス頂いたので、自分たちで頑張ってみることに。
そうと決まれば、いろいろ、こだわりたい!
タイルの産地を検索したり、本を読んだり・・・。調べていくと、関西には昭和初期に作られたレトロタイルが今も建物と共に残っていること、そのタイルは京都の秦山製陶所の職人さんが作っていることを知りました。
機械生産が普及し始めても、秦山製陶所では手で作ることを大切にし研究が進められたそうです。
本に書かれてあった「タイルは長く残っていく、彫刻的なものであり、絵画的なものである。」という職人さんの言葉がとても印象的に残りました。
MADE IN KYOTOのタイル、とっても気になる!ということで、散策がてら貴重なタイルを見に行ってみることに。
SOU・SOUから徒歩圏内に、秦山製陶所謹製のタイルが使われている建物が2軒ありました。
まずは先斗町歌舞練場。SOU・SOUから歩いて10分のところにあります。
1927年(昭和2年)に完成した洋風建物です。
見て頂きたいのはもちろんタイル。
花模様を浮き上がらせた立体感のあるタイルです。美術タイルというそうです。
そして2軒めは喫茶店「築地」。こちらはSOU・SOUから歩いて5分。
昭和9年創業。こちらは釉薬の色に注目して頂きたいです。1つ1つがとっても素敵です。
他にもバスに乗って出かけると、京都市美術館、きんせ旅館、進々堂京大北門前、別府湯(銭湯)の海中タイル絵など、どれも秦山製陶所が製作したユニークなタイルがまだまだ残っています。
先斗町歌舞練場のような晴れ舞台の場だけでなく、喫茶店や銭湯のような、日常的な空間の中にも彩りを忘れない職人さんたちの「美の心」を私も大切にいきたいです。
SOU・SOUにお越しの際は、是非、界隈をめぐってみて下さい。
あ。うちも頑張ります!
上手に完成しますように。