SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“ジバンの意匠でみるSOU・SOUデザイン/山本 聖美”
着物の着付けを習っていた頃、
「お襦袢がきちっと着れていないとその上に着る上モノの着物も台無しになる」と教わりました。
逆に言うと、お襦袢が綺麗に着れたら美しい着姿になるということやなーと肝に命じた記憶がございます。
ということで、本日は
SOU・SOU着衣の襦袢=ジバンについて触れてみたいと思います。
襦袢とは着物の肌着のことで、この漢字は当て字。
語源はポルトガル語の『gibão(ジバゥン)』からきています。
和服の下着が外国語とは不思議やなーと思いますが、
当時の新しい言葉を敏感に取り入れたんやろうな、、と推測しております。
SOU・SOUでもこれに習いまして肌に触れる衣類のことを“ジバン”と読んでおりますが
上記でお話したようなジバンが決まらないと着姿が、、、なんてことはありません!!
ジバン単体でも様になりますし、上に羽織るアイテムのコーディネートの軸にもなります。
まずは秋冬に欠かすことはできない代表的なジバンです。
その名の通り首元に衿巻をまいているようなデザインが特徴で、優しく北風から首元を守ってくれます。
いろんなアイテムに合わせられる万能選手でもあります。
薙刀長方形衣用のジバンとして誕生したのが始まりです。
重ね着をした時に衿元が映えるとても特徴的なデザイン。
一枚でも和装姿が様になるのでおすすめの一枚です。
江戸末期、茶人や俳人たちが着用していた羽織“被風”の衿元をモチーフにしたジバンです。
四角いラインがとても可愛い。
冬に登場する被風長方形衣と薙刀被風は、この衿元のデザインを踏襲していますので、
インナーとして着ていただくと衿元が美しく決まります。
着物の袷衿の部分を模したデザインで、傾衣の定番スタイルである風靡用のジバンとして企画・デザインしたのが始まりです。
着衣では小袖羽織と合わせると、なんとも素敵な和の佇まいになります。
和服の着付け方である抜衣紋(ぬきえもん)をイメージしたジバンです。
深いV字の衿ぐりが特徴のみたて衣に合わせるジバンとして誕生いたしました。
前姿後姿共に衿が重なった意匠は、はっとする美しさ。
小袖寛衣や冬に登場します抜衿長方形衣とも相性抜群です。
以上、代表的なデザインをご紹介いたしました。
上衣をより引き立ててくれる役割のジバン。
ジバンからコーディネートを組み立てるのも楽しいのでおすすめです!
(山本 聖)
2 件のコメント
衿元 いつもどうしたらいいか考えていました
ちょっと差し色を入れたくても どのアイテムがうまく合うのかわからなくて~
でも今回のこの記事でもう完璧ですね
これプリントアウトしときます
ありがとうございました
ちゃぴ様
コメントありがとうございます!
少しでもお役に立てたのでしたら大変うれしいです!
着衣のジバンコーディネートは今回ご紹介いたしましたスタンダードなパターンから色々と派生していけると思っております。
ぜひ、ちゃぴ様流の着衣コーディネートをお楽しみくださいませ!