本間と古川の染織倶楽部 /
“第四話:「植物染料」について”
日本人は色彩感覚が豊かだと言われていますが、四季が移り変わる日本には
植物にまつわる多くの色や色名がございます。
染織倶楽部、第四話は「植物染料」についてお届けいたします。
前々回お届けした「染料」には、更に大きく分けて
「化学染料」と「天然染料」がございます。
「天然染料」とは、植物や動物の持つ色素を利用する染料ですが、
一般的には植物を煮出す「植物染料」をイメージされる方が
多くいらっしゃるのではないかと思います。
SOU・SOUで取り扱っている商品の中にも植物染料を用いた商品がございます。
■広形もんぺ 星桜雲斎 草木染/洗朱
商品ページでもご説明させていただいているように、こちらの商品は
村田染工さんによって絶妙な色合いを生み出しております。
・・・余談ですが、洗朱を染めるのに用いられている「ラックダイ」という
植物染料の他に、赤を染めるための「コチニール」という昆虫の色素を用いる染料がございます。
初めて「コチニール」で染色したとき、思わず顔をしかめたのを覚えています。
心臓の弱い方は、決して画像検索などされませんよう・・・。
他にも太陽の光に当てることで色を定着させ、染め重ねるほどに
強度を増す「柿渋」や、
■貼付地下足袋/デニム柿渋
天然染料の代表格「藍」を使用した商品がございます。
■富士(伊勢木綿20/20)/本藍
■SOU・SOU×藤田染苑 藍捺染 くびまき/すいぎょく
天然染料で染める製品の魅力は色に深みがあるところですが、
天候や湿度など環境に大きく仕上がりの色が左右されます。
職人さんでさえ、目指す色の再現には非常に困難を極めるといいます。
染織史家、吉岡幸雄さんによるドキュメンタリー映画「紫」。
植物染料について、色々と学べる映画です。
COCON烏丸3F京都シネマにて5月4日(土)-17日(金)まで1日1回の上映です。
G.W後半は映画をご覧になった後にSOU・SOUへ・・・なんて流れはいかがでしょう。