本間と古川の染織倶楽部 /
“第三話:「麻」について”
染織倶楽部、第三話は『麻』についてご紹介致します。
麻 きさらぎ/つくも
SOU・SOUでお取り扱いの、夏の代表的な素材といえば、
伊勢木綿、高島縮、麻、などなど、、、
伊勢木綿、高島縮については、ネットショップでも詳しく取り上げております。
詳しくはこちらをご覧下さいませ。
■伊勢木綿 https://www.sousou.co.jp/?mode=cate&cbid=122457&csid=0
■高島縮 https://www.sousou.co.jp/?tid=7&mode=f35
では『麻』ついてご紹介致します。
一般的に麻といわれている物には、リネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、大麻(ヘンプ)、
ジュート、など20種類以上ありますが、日本で「麻」と表示できるのは、
このうちリネンとラミーだけです。
リネン(左)とラミー(右) 茎の部分から麻ができます。
では、なぜ麻が夏向きの素材なのでしょうか?
麻の持つ特徴をいくつか挙げてみたいと思います。
1、天然繊維の中で最も吸湿(吸汗)・速乾性に優れている。
汗をかいてもべとつかず、汗離れがよいので常に清涼感があります。
2、丈夫で腰が強く、水に濡れると更にその強さを増す性質がある。
3、汚れを落としやすく、繰り返しの洗濯にも強い。
4、静電気が起きにくい
5、害虫に強い=虫食いが起きにくい
6、冷たさ・冷感
等があげられます。
しかし、シワになりやすいという、デメリットもあります。が、
今では、そのシワを活かして衣服に取り入れることも多々あります。
以上のことでも、麻は非常に優れた素材と言えます。
SOU・SOU着衣の麻素材の商品です。
麻 陣羽織 肩上げ/柴色(ふしいろ)
麻 筒下(つつした)/糺の森(ただすのもり)
ひんやりとする特有の心地よい感触、汗を吸い、蒸発させてくれる麻素材は、
高温多湿の日本の夏にきわめて適しているといえます。
余談ですが、世界最古の衣類は麻素材だそうです。
エジプトのミイラをまいていた布も麻です。
少し前に流行った歌のタイトル「亜麻色の髪の乙女」は、
欧州女性の麻のような、黄金色した美しい髪のことを意味しています。
古代から色々な場面で広く使われている『麻』。
これからも私たちの生活になくてはならない素材と言えます。