一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUへの道(47)”
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昨日の続きになるが、エロ本屋になるのを免れて人気セレクトショップになったビルが、退店によりテナント募集になっていた。そしてそのまま半年以上経っていた。
当時、SOU・SOU傾衣は足袋屋のB1にあった。地下に降りていくと怪しげな傾いた服があるというのがなかなかいいと思っていたが、ラーセンにも言われた通り、傾衣というのは他に類を見ない独特の世界観なので、出来ることなら路面店にしたいなと思っていた。傾衣なら、お店の存在そのものがSOU・SOU流の和装のプレゼンテーションみたいなものだ。
そう思っていた矢先、毎日前を通っていた空きテナントの家賃が下がっていることに気づいた。うーん、このタイミングで家賃が下がるという事は「やれ」という事かな……。勝手にそう思って、テナントを借りることにした。
想像通り路面店に移った傾衣は、地下にあった時とは全く違う反応だった。そして、傾衣が抜けた後の地下の店舗は、以前からずーっと考えていた袋物の店、SOU・SOU布袋にした。
SOU・SOUでトータルコーディネートを提案するならいずれかばんの店は避けて通れないなと思っていた。とは言っても、たいそうなかばん屋にしようとは考えておらず、風呂敷が発展したもの─その程度をイメージしていた。あまり作りこんだかばんは、SOU・SOU流の和装に合わなくなると思ったのだった。
SOU・SOU布袋は、ぶっちゃけ言うと傾衣をいきなり移店させてしまったために、ろくに商品企画も出来ないまま先に店を作ってしまったようなもの。なのでこれから商品を少しづつ充実させていこうと思っています。
それでは、また明日。