一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUへの道(44)”
※これまでの「SOU・SOUへの道」はコチラ
脇阪さんの知人に清水忠さんという方がおられる。「チューさん、チューさん」と呼ばれているが、本当はタダシさんだ。
その方がはじめてSOU・SOUに来られた時のこと。
「ホー、面白いことやってますねー」と言いながら店内をぐるりと見てまわり、少しの間僕と話をしていたら、突然「あっ、そう言えば“にっぽんと遊ぼう”で京都のファッションデザイナーを探していたな。キミいいんじゃないかなー」と言われた。
僕は、何のことかわからなかったのだが、チューさんは携帯を取り出して「あー、もしもし。今、SOU・SOUという店に来てるんやけど、面白い人を見つけたよ。ちょうど探していた人じゃないかなー」とある人に電話された。「今からこっちに来て会ってみたらー」と言って切られた。
それから約30分後に「ここかー。わかりにくいなー」と大きな声でドカドカ入ってきた一人の男性がいた。木村英輝さん(キーヤン)だった。
京都で毎年行われているイベントで“にっぽんと遊ぼう”というのがあって、そのイベントに出演されるアーティストの衣装を作る人を探しているのだという。
初めて会った時の印象は、ちょっと強面で迫力があり、そして昔ワルだったんだろうなーということだった。今考えてみても第一印象は全て当たっている。
そして、なんと「青蓮院の襖絵を最近描いたから見ろ」と言われた。この人、何者?と思いながら、後日青蓮院に一緒に行った。
そこで見事な襖絵を見て圧倒された。古いものにも新しいものにも調和する絵だと思った。
本堂を出たところで一人の男性に出会った。オールバックで一本結いのヘアスタイルにヘビ革の靴、白シャツは胸元までボタンが開いていて、サングラスをかけられていた。乗っている車は、黒いフェラーリだった。声は大きく威圧感満点の、しかし笑顔はチャーミングな男性だった。
キーヤンに紹介されたその男性はTAKAMI BRIDALの社長、高見さんだった。僕の履いていた地下足袋を見て「ホー、おもしろいな」と一言。これがきっかけで“にっぽんと遊ぼう”のイベントに少し関わらせて頂くことになったり、その他にもいろいろやらせて頂くことになっていった。
そして、キーヤンもこれが縁でいろいろご一緒させて頂くことになった。
二人ともタイプは違えど、年を重ねる毎に燻し銀のように光る、そして若い人がかなわないなーと思う強さをもっているという点では同じに思える。
やはり、男は年を重ねる方が魅力的でカッコ良くならねば嘘だ。知識、経験、そして人格も備わってくるはずなのだから。
そして話は変わって、「SOU・SOU×シエスタニメーション 春」本日より公開です。
それでは、また明日。