一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUへの道(40)”
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ある日一通のメールが会社のPCに届いた。
世界中の誰もが知っているフランスの超有名ブランドからだった。
そして、一度担当の方と会って話をした。
あまり詳しくは書けないが、要するにヒール付きの地下足袋が作れないかという話だった。
今から思えば二つ返事で作ればよかったが、当時の僕は若かった。そういうのは邪道だということで、あまり乗り気でない返事をしてしまったのだった。
その後は何の音沙汰も無い。
まー縁がなかったのだと思うが、ビッグチャンスを逃した感は否めない。
もし次があるのならば、業界のためにももう少し大人の対応をしたいと思う。
その後も地下足袋のコラボレーションの話はいくつか頂いた。
そのうちの1つがle coq sportifだった。
ある日、青山店にle coq sportifのMDの方がやって来られて「一緒に地下足袋を作りませんか」というお話を頂戴した。
ナイキのエアリフトという地下足袋風スニーカーは世の中にあったけど、もしコラボすることになったら、世界最古のスポーツブランド le coq sportifから正真正銘の地下足袋が発売されることになるかもしれない。
これは歴史に残るな・・・勝手に興奮してその話を受けさせて頂くことにした。
その後シューズデザイナーの麻谷さんと会って、いろいろ話すうちにどんどん盛り上がってしまい、とうとうSOU・SOU×le coq sportif×日進ゴムから地下足袋の1stモデルがリリースすることが出来た。これは嬉しかった。
そして、それからも毎シーズン地下足袋をリリースしていった。
取引が始まって2、3年した頃、僕がやっていた洋服屋の主要ブランドが倒産した。それに伴ってその店を閉めることにした。
でも、せっかく1つ店舗が空くのだから、そこを新展開のSOU・SOU le coq sportifのオンリーショップにしてみようと思った。SOU・SOUとは毛色の違うお店になるが、まーそれも良いかなと。
いきなりオンリーショップにしたせいで、肝心の商品は全然無かった。
そりゃそうだ。今までSOU・SOU作務衣の店内の一角で展開していた程度の商品数だったのに、それを一店舗にしたのだから。
まーそれも仕方ない。大体が予定通りにはいかないものだと思って諦めた。
その時のオープニングスタッフが高橋(現お点前王子)、瀬野(テノ)だった。
ちなみに、高橋は似合ってるのかどうかがわからなかった。
(つづく)
写真は正月に来られた美しい女性とおそらく893の方。
本当は尼口さんです。
それでは、また明日。