一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUへの道(30)”
※これまでの「SOU・SOUへの道」はコチラ。
地下足袋がデビューして、東京店の売り上げが伸びていくのだが、実はちょっとした奇跡が起きていた。
オープン以来ずーっと客入りが悪かった東京店は、なんとかしてまずお客様を店内に引き込みたかった。
いろいろ考えた結果、ガラガラの店内が丸見えではお客様も逆に入りづらいのではないかと思って入り口に大きな白いのれんをかけ、店内をあまり見えないようにしてみた。
しかし残念ながら大した効果はなかった。
そんな中、オーダーしていた数十種類のカラフルな地下足袋がとうとう入荷してくることになったので、入り口正面のSO-SU-U柄の壁一面に地下足袋をディスプレイしようと思い、その為の棚を造作した。
カラフルでポップな地下足袋が壁一面に並ぶと店内の雰囲気は一変した。
そして心機一転地下足袋の販売をスタートした矢先、入り口にかけてあった暖簾の棒を掛ける部分が片方取れてしまい、暖簾がバサッと落ちたのだった。
すると外から店内にある壁一面のカラフルな地下足袋がバーンと見えるようになって、図らずもお客様が入って来られるようになった。
岡部は「これは多分、神様が落としてくれたんやな・・・」と言った。僕もそう思った。
その時から東京店は赤字から脱出し徐々に売り上げを伸ばし、神様に守られているかのごとくあのリーマンショックや長引く不況にも全く影響されない売り上げがとれる奇跡のお店となっていった。
そしてヴィーナスフォートのアパレル全店の中で、坪当たりの売り上げが常にトップを争うまでになった。
写真は、今月のお菓子を食べておいしい顔になっているまり木綿の伊藤木綿(ゆう)。
それでは、また明日。