一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUへの道(23)”
※これまでの「SOU・SOUへの道」はコチラ。
teems design + moonbalanceのショップは、なかなか入りづらいお店だった。
1Fがコムデギャルソンで、ビルのファサードは真っ黒。その横の細い階段を上ってまず2Fへ行き、そこからエレベーターで3Fに行く。そしてエレベーターのドアが開いたら、そこがショップだった。
ショップに来る人は、すごく緊張していたと思う。デパート以外で、エレベーターが開いたらすぐお店というのは僕でも緊張する。どんな店かわからないから。
一応ビルの外には小さなサインがあるが、それを見逃す人も多かった。「こんな分かりづらくて営業する気あんの?」というマダムもいた。
あまりにもそういう類の声が多いので、ビルの外にフラッグでも付けたいと言ったら、ギャルソン側からNGが出たので諦めた。
そうこうしてたらある時、ヴィーナスフォートにあるカフェ「オゼン・マリアージュ」の社長が、4Fの辻村さんの事務所帰りにショップに立ち寄られた。
店内をいろいろ見て大変気に入って下さったようで、東京に戻ってすぐにヴィーナスフォートのエライさんに紹介しておられた。
その後すぐにヴィーナスフォートのエライさんが来られて、やはりお店を気に入って頂いたようで、後日出店のオファーを頂いた。
しかし、僕はその時は出展を断った。東京に約8年住んでいたが、お台場なんて行ったことがなかった。
そしてヴィーナスフォートは、すごく作りこまれた(中世ヨーロッパの町並みをイメージ)商業施設だったので、初めて伺った時ちょっと引いてしまった。
また、東京に店を出したらいそがしくなり過ぎてしまうのではないかと、今では絶対考えないようなことも当時は思っていた。
10年前は子供だったのだ。
しかしながら、その半年後にはヴィーナスフォートに出店する決心をすることになる。
写真は、「写真だけでも足長にしてあげよう」とヤテが加工したオッカー。
それでは、また明日。