一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

平成21年07月28日 火曜日号

一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事

“学生時代の作品”

これは僕が専門学校時代に作ったウールのジャケットです。

上前側を分解して、中の縫製が見えるようにしました。

これらは全てハンドメイドです。1着の完成までに
毎日朝から夕方まで作業をやって、2ヶ月くらいかかります。
(教えてもらいながらですが)

ボタンホールももちろん手縫い。

ジャケットは肩の仕立てが一番大切です。
肩パッドももちろん、自分の体型に合わせて一から作るのです。

芯や綿が何層にもなっています。

衿の線みたいなのは「ハ刺し」といって、衿を身体に
沿わせるために施します。これももちろん手縫いです。
ちなみに、細かく刺すと衿が硬くなります。

裏返すとこんな感じです。袖裏はゆとりをもたせてありますので、
だぶった感じに見えます。

アームホールは「玉まつり」といって、この部分専用の縫い方です。

裾のアップ。縁に施した点々は「星ドメ」といって、
中の縫い代を押さえるためだけに入れます。
これは表からは見えません。
テーラードジャケットは、説明し始めたらきりが無いほど
技術が満載で、手間がかかっています。
でも、こういった技術を教えてくれる学校は残念ながら
国内にはもう存在しません。
(僕が卒業してすぐ廃校になったそうです)
そして、こういう本物の技術は知っている人も知ろうと思う人も、
今のファッション業界にはほとんどいません。
大体そんな技術を必要とする会社がないのですから。
そういう意味ではたまーに見かける
「テーラー○○」みたいなお店は本当に貴重です。
僕は本物の技術を学ぶという事は、良いものを大切に使おうとする心や、
人を見る目を養うことに繋がるのだと思っています。

プロデューサー若林が最近書いた記事
関連記事

0 件のコメント

  • こんにちは、名芸の学生です。
    更新が楽しみで毎日拝見しています。
    祖父は、紳士服の仕立屋さんでした。
    地元では有名で2世代にわたって祖父の作ったスーツを着ていると聞きました。今度、実家に帰った時には、祖父と話少しでも技術を学ぼうと思います。
    祖父から技術を学ぶといいなぁとは思っていましたが、まだちゃんと教えてもらっていません。ちゃんと教えてもらおうと思います。
    きっかけをありがとうございました。

  • いっそ後を継いでみられたらいかがですか。
    そのときはオーダーしに行きます。(笑)

  • SOU・SOU若林 H21.07.28 11:08:19

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

LINEにてお問合せいただくには、SOU・SOUとのお友だち登録が必要です。 LINEお問い合わせ窓口 新規お友だち登録

<営業時間>
12時~17時 ※水・日曜定休

※営業時間外でもメッセージを残していただければ、翌営業時間内にご連絡をいたします。