一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【78】”
本日は日曜日!数寄屋大工一家の箱入り娘、寺田 由のコーナーです!
梅雨曇りのある日、伊勢木綿店長の本間と気ままな「茶の湯旅行」へ出かけました。
よろしければ皆さまも「気まま」にお付き合いいただけましたら幸いです。
それでは、新幹線のぞみ号に乗っていざ東へ出発ーっ!
まずはこちら。
東京、南青山のSOU・SOU 青山店からほど近い場所にあるのは「茶事」の体験ができるお店。
「茶会と茶事」一見同じような意味合いに思えますが、掘り下げると似て非なるもの。
「茶事」は一言でお茶のフルコース。
食事にお茶に全ての工程を約4時間ほどかけて行うスペシャルなお茶のこと。
はじめに通された寄付(よりつき)というお部屋。
もうこの雰囲気ですでにスペシャル感を感じすにはいられません!
ここはお茶室へ入る前の待合いのような場所で、ここでまず一呼吸、支度を整えます。
この日のお菓子は、もっちりと涼しげな「蓮餅」でした。
お菓子をいただいた頃合いで茶席へと誘われます。
この小間で私たち2人のためのお茶をいただきました。
流派が違えばお手前やお道具立ても変わります。
そんな変化を見て楽しんだり、お話を伺いながらお稽古とは違う学びがある、これだからお茶って楽しいのよね〜!なんてすでに大興奮な私たち。
お茶が終わると広間(広い茶室)に移動して懐石をいただきます。
懐石料理のお稽古はなかなか体験できる機会が少なく、ところどころ覚えてたり、忘れていたり・・・
ではありますが、そんなことよりも贅沢な時間を存分に楽しむことに集中。
茶懐石はこの折敷を受け取るところからスタートします。
濡れ箸に器の蓋にも水滴がついており、中には炊き立てのご飯。
提供されるものは全て亭主の「おもてなし」の気持ちに基づいた意味のあるもので、客側にもその気持ちを丁寧に受け取るための作法があります。
お茶って堅苦しいな〜と思う理由の一つにもしかしたら「作法」があるかもしれませんが、知れば知るほど納得できる理由があるのも「作法」。
もちろん私だって堅苦しい!とか面倒!と思うこともありますが、意味を知ればきっと温かいおもてなしを感じることができると思います。
ご飯ひとつにしても、お客様に出すタイミングを見計らっての炊き具合を調整するのはっても大変なことだそう。
煮物椀や焼き物、強肴と続き最後はこちら。
湯桶(ゆとう)の中にはご飯のお焦げ入っており、これで食事を締めくくるとともに飯椀を綺麗に清めます。
懐石の後は本来、濃茶、薄茶と続ますが、こちらのお店では最後にお茶にちなんだカクテル!
これもまた楽しくて良いのです!
茶事体験に大満足の私たちが続いて訪れたのは・・・
こちらもSOU・SOU 青山店から歩いてすぐの根津美術館。
国宝を7点所有する、日本と東洋美術のコレクションでは国内きっての美術館。
茶人でもあり数寄者でもあった創設者の茶道具が展示されています。
父が仕事で携わったこともあり(学生だった頃、私も何度も現場に駆り出されました)思い出の詰まった美術館です。
ここでまた、素晴らしい茶道具を鑑賞し眼福のひとときを過ごしました。
まだまだ茶の湯旅は続くのですが、今回はここまで。
また次回のお付き合いくださいませ!
《つづく》
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それでは、また明日。
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