一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【59】”
数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
薫風に揺られ青空を雄大に泳ぐ鯉のぼり。
5月5日は「端午の節句」ですね。
もともとは中国からの文化が独自に進化していった「節句」。
慌ただしく過ぎる日々で、ついつい忘れてしまいがちになる季節の移ろいや行事ごと。
時代に合わせて手軽になったり、簡単になったりするのも良いですが季節の節目にほんの少し立ち止まって家族や身の回りの人々の健康や幸せを願ってお祝いする文化が日本的でいいなぁ、と思います。
我が家の床の間も早々にお雛様を仕舞い、端午の節句に合わせて母が鎧兜を設えました。
端午の節句に飾る鎧兜は武家社会から生まれた風習だそうです。
兜は子供の体を守り、力強く育って欲しいという願いを込めて飾られています。
武家や侍と聞くといかにも「大和魂」などというような気になってしまうのは、武家への憧れや風習が現代の私たちの生活にも大いに影響しているからだと思います。
茶道もそのひとつ。
お正月になると新年を祝う「初釜式」が各お家元で開かれ、その様子をニュースなどで目にします。
そこでずらりと並ぶのは総理大臣をはじめとする政界や財界の重鎮。
総理大臣になる人は有無を言わさずお茶を嗜まないといけないなんて大変だなぁ、なんて素人ながらに思ってしまいます。
また、茶席に並ぶのは圧倒的に男性が多い印象です。
浅い知識ながらも茶湯にまつわる展覧会や書籍などを見てみると、そこでも主役となるのは男性。
それも時代を動かすような偉人たちは皆、茶道を嗜み、茶会を開き交流を図っている様子です。
「道具に凝る」という点でも、世が世なら命と引き換えにして扱われていた道具。
近世でも財閥などの男性がこぞって世界各地の骨董に魅せられ自慢の道具を茶会で披露している記録が残っています。
一昔前までは茶道は「花嫁修行」の筆頭であったようでしたし、その名残もあってか現在の茶道人口も圧倒的に女性が多いそうですが、歴史的に見ると昔からお茶は男性の嗜みだったようです。
もちろん現代は男性も女性も関係なく茶道を楽しめる時代。
(現代に生まれて良かったと心からそう思います!)
SOU・SOUはもちろん男性スタッフもお茶のお稽古に通っており、SOU・SOU傾衣の川勝店長は毎回傾いてお稽古しているそうです。
SOU・装でのお点前も100年続けば、新しい文化になるかもしれませんね。
《つづく》
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それでは、また明日。
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5 件のコメント
寺田さま
はじめまして。「茶室彼是」では、茶室を作る目線での建物建具のあれこれや、知識を得られて、なるほど!と、毎回楽しみに読んでいます。
実は私も、SOUSOUを着てお煎茶のお稽古に通っております。季節に合わせて柄を選択する楽しさは勿論、着物のように袖が有ることで、お点前での所作への造詣が深まりました。SOUSOUのお陰で、お稽古が更に楽しみになりました。
久しぶりの茶室彼是\(^o^)/
男性陣のお茶のお稽古、あまり日記で拝見しませんのでなんだか斬新!?(山田さんくらい?)
在釜復活も難しそうですし・・。いつかお手前、堪能出来る日が来ることを。
よっ!様
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
男性スタッフも皆、それぞれでお茶を楽しんでおります!
またご紹介できる機会があればと存じます!
寺田さま
はじめまして。
いつも「茶室彼是」を、楽しみに読んでいます。
お茶室を作る側からの視点と、建物建具等日本家屋について、勉強させて貰ってます。
実は、私もSOU SOUを着て、お煎茶のお稽古に行っています。
お茶のお点前やお道具同様、季節に合わせて着ていく柄等の選択とSOU SOUを楽しんでいます。
また、着物のように袖があると、所作にも納得がいき、勉強になっています。
しろぽん様
コメントをいただきましてありがとうございます!
大変恐縮に存じます。
SOU・SOUを着てお稽古されているとのこと!
私もしろぽん様と同じく、袖や衿のデザインを楽しみつつ所作にも意識がいくことで洋服よりも少し背筋が伸びるような気がしてお稽古の際はSOU・SOUです。
しろぽんさまと同じ感覚を共有でき嬉しいです!
ぜひ、jこれからも季節ごとのSOU・SOUの装いをお楽しみいただけましたら幸いでございます。