一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUあれこれ【4】”
「茶室あれこれ」に続きまして「SOU・SOUあれこれ」がスタートします。
SOU・SOU傾衣の看板娘が書きますのでどうぞお付き合いいただきましたら幸いです。
地下足袋 その2
ポップでかわいい地下足袋を発売しヒットによって会社の倒産を免れたSOU・SOU。
そんなSOU・SOUの看板商品でもある「地下足袋」ですが、はじめから順調な生産の背景があったわけではありません。
発売から約20年経った現在100%国産地下足袋を生産している会社は日本全国にたった3社。
なんとか「日本の伝統的な履き物地下足袋を日本製で!」とSOU・SOUプロデューサーの若林は奔走しますが、その気持ちとは裏腹に大手メーカーのほとんどが生産ラインをコストの安い海外へと移しており、ようやく巡り会えたのが兵庫県にある「株式会社高砂産業」でした。
高砂産業はとあるランニングシューズの下請けを担うとともにOEM(相手先ブランドの製品を製造すること)で地下足袋も生産しており、その高い品質には定評がありました。
ですが、はじめから快くSOU・SOUの地下足袋を引き受けてくださったわけではありません。
最初の打ち合わせで高砂産業の社長は「こういうのは無理やな」と一蹴し、このうえない仏頂面であったと若林は言います。
もしも断られれば、また振り出しに戻る。
若林も簡単に引くわけにはいきません。
とにかく何とかして一旦話を持ち帰ってもらうことが、その時の第一優先にすべきことでした。
当時、高砂産業の社内でもSOU・SOUの地下足袋を生産することに対しては反対一色だったそうです。
見知らぬSOU・SOUという会社の将来性、支払いなど、リスクを考えると高砂産業にメリットは無いという判断でした。
また、SOU・SOUの地下足袋は作業用の地下足袋とは違い、テキスタイルの柄合わせを行う必要があり手間もかかる。
そんなSOU・SOUに対するネガティブイメージ一色の社内で唯一、SOU・SOUとの取引を後押ししてくださったのが、高砂産業の加古会長(当時)。
若林の情熱と想い信じ、SOU・SOUとの取引を反対する高砂産業の社員を説得し続けてくださったのでした。
現在、SOU・SOUが高砂産業に依頼している生産量は年間約15000足。
まだまだ地下足袋が一般に普及しているとは言えない数ですが、その一足一足を職人さんが丁寧に作っていることが地下足袋を販売する私たちの誇りでもあります。
▲高砂産業で実際に使われている地下足袋の型に手描きを施した作品。SOU・SOU足袋店内で展示しています。
この職人さんの丁寧な手仕事と、約20年前に若林を信じSOU・SOUの地下足袋の生産を引き受けてくださった加古会長の想いに応えるべく、今日も日本で作られた国産地下足袋をお客様の足元へ届けます。
《つづく》
それでは、また明日。
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【今日の合言葉】
「高砂産業(たかさごさんぎょう)」
・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。
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(若林)
4 件のコメント
寺田さん、忙し過ぎませんか?(他の皆さんもそうですが・・)。
「テキスタイルの柄合わせを行う必要があり、」そうですよね、大変だと思います。ですが、この柄(テキスタイル)が、最高です!
「SOU・SOUとの取引を反対する高砂産業の社員」反対一色の全員を説得していただいた、加古会長さん、若林社長のおかげなのですね。
「赤富士」とてもお気に入りです。今、確認したらボア日々、つっかけ布芝空薔薇、SO-SU-U!
次はどの地下足袋かな~!他社の地下足袋、SOU・SOUあれこれも楽しみにしております。
よっ!様
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
温かいお気遣い、恐縮でございます。
高砂産業の地下足袋をご愛用いただき、嬉しく存じます。
また機会がありましたら他のテキスタイルで地下足袋のおしゃれをお楽しみいただけましたら幸いです!
SOU・SOUのはじまり(起源)は地下足袋だった・・。
お洒落は足元から・・・っていいますものね・・。
地下足袋の物語に触れながら、ココロの深い部分で納得です。
夏は、いつも下駄を愛用させていただいています。
はな様
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
そうですね、お洒落は足元から!SOU・SOUも足元からお楽しみいただけましたら嬉しく存じます!
下駄をご愛用いただきましてありがとうございます!
夏の下駄、気持ち良くていいですよね!私も夏の必需品です。
下駄もまたご紹介できればと思います。