一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“SOU・SOUあれこれ【3】”
「茶室あれこれ」に続きまして「SOU・SOUあれこれ」がスタートします。
SOU・SOU傾衣の看板娘が書きますのでどうぞお付き合いいただきましたら幸いです。
地下足袋 その1
はじめてSOU・SOUへお越しくださった方から「SOU・SOUのはじまりはなんですか?」
と尋ねられたら「地下足袋です」と答えています。
厳密にいうと、地下足袋が登場する前にSOU・SOUはありました。
しかし「地下足袋」を発売したことでSOU・SOUが世の中に知られるキッカケになり、会社の倒産を免れた救世主でもあります。
そういう意味では実質、地下足袋がSOU・SOUのはじまりと言っても過言ではありません。
ある日、偶然ストックに転がったサンプルの地下足袋がSOU・SOUプロデューサー若林の目に留まりました。
なぜそこにあったかさえ明確な理由もないような、真っ黒な地下足袋を見て
「本当はとても良いものなのではないか?」
と直感的に感じたのがはじまりです。
今でこそ、足袋をファッションとして楽しむ人を見かけることもありますが、当時は労動履きのイメージが強く、アクティブさはあるもののファッションとはかけ離れた履物でした。
それもそのはず、もともとは炭鉱で働く人たちを中心に広がった履物。
つま先が割れていることで踏ん張りがきき、柔軟性のある薄いソールは地面をしっかりと掴んで歩くことができるので長時間履き続けても疲れにくい。
地下足袋が良い製品であることは長い年月をかけて証明されてきたことでもあります。
そんな地下足袋のメリットはそのままに、ポップなテキスタイルでより身近に楽しめるファッションアイテムにできないかと考えたのがSOU・SOUの地下足袋です。
日本発祥の地下足袋ですが、現在流通している地下足袋の約98%は生産コストの安い海外製。
国産地下足袋を生産しているのは日本にたった3社だけです。
「JAPANブランド」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
日本の産地や特性を活かした世界に通用するモノづくり、またその価値を再評価し伝統や文化を守る動きもあります。
日本の文化的な製品が日本製であることにネガティブな価値など何ひとつありません。
地下足袋も例外ではなく、単に今まで地下足袋にスポットライトが当たらなかっただけであり、日本の物を日本で生産することが当たり前ではないという現実に違和感を感じずにはいられません。
世界中の人に紹介したい地下足袋、
「日本の伝統的な履物です!履き心地も良くてとても良い物なんです!」
といったところで、日本製でないことで魅力が半減してしまうようでは私たちが伝えたいことの説得力がなくなってしまいます。
SOU・SOUの地下足袋は100%日本製。
そう自信を持ってSOU・SOUでは地下足袋を
『日本の履物の最高傑作』
と謳っています。
《つづく》
それでは、また明日。
-------------------------------------------
【今日の合言葉】
「日本の履物の最高傑作(にほんのはきもののさいこうけっさく)」
・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。
-------------------------------------------
(若林)
2 件のコメント
既にモノがあふれている現代において、コロナ渦の自粛生活が続く中、自分の中では「購買意欲」がトーンダウンしています。トーンダウンするなかで、それでも、欲しいなー・・と思うものは、結果、モノのサイドストーリー、物語性のあるものを選んでいるようです。
SOU・SOUさんの発信するものには、必ず物語がありますよね。それが、永く愛される理由かなあ・・と朝のひととき、思いました。
私は金襴緞子の先丸地下足袋愛用者。←「なにそれ??」って今もなお、(面識ない人から)話かけられることがあります。思わず話しかけたくなる、そんな共通言語になりうる存在感がSOU・SOUさんにはあります。
はな様
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
SOU・SOUに対してとても温かいお気持ちをお寄せいただきSOU・SOUスタッフ冥利に尽きます。
本当に必要、欲しいと思っていただけるような商品をお届けできるようにこれからも取り組んでまいります。
また、金襴緞子の地下足袋をご愛用いただいきありがとうございます!
知らない人から話しかけられる、そんな「SOU・SOUあるある」も楽しんでいただけましたら嬉しいです。