一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“第六十ニ話/田端しぼり”
6年前のある日のこと、SOU・SOU伊勢木綿の店舗に若い絞り職人さんが尋ねてこられた。
その男性は「SOU・SOUさんとなにか一緒に出来れば...」といって名刺をおいて店を出て行かれたという。
スタッフが持ってきた名刺には"染め分け 田端和樹"とあった。
後日こちらからアポイントをとってお会いすることになった。
初めてお会いした時、その若さにおどろいた。
絞り職人と言えば大体がお爺ちゃんかお婆ちゃんだ。しかもかなりのご高齢の。60代で若手と言われる業界において30代の男性は奇跡の存在といえる。
聞くところによると京鹿の子絞りの職人さんでお父様は同絞りの伝統工芸士だという。
しかし近年は絞りの仕事が無く一週間の半分くらいはアルバイトで生計を立てておられるとの事だった。
SOU・SOUを知られたきっかけはSOU・SOU×有松鳴海絞ジャパンブランドプロジェクトだった。その時制作した冊子をみて共感して下さったという。
田端さんにはとにかく”やる気”がみなぎっていた。
しかし仕事はないという。
そこで京鹿の子絞りにや呉服に拘らず誰でも気軽に使える絞り手拭いを制作して頂いて、SOU・SOU×有松鳴海絞の様にSOU・SOU×たばた絞として一緒にやりませんか?と提案した。
田端さんは快諾してくださり、その後いろいろ手拭いを絞ったサンプルを持ってきて下さった。柄の配置や配色のアドバイスをさせていただきながら多数の手拭いデザインが完成していった。
最終的にはSOU・SOU×有松鳴海絞を作っていた16社の全ラインナップと同じ位の型数を田端さん一人で作ってしまった。
人間やはり熱意があるかどうかで決まると思う。
そしてその後田端さんは次のステージに上っていくのだった。
(次回に続く)
それでは、また明日。
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【今日の合言葉】
「SOU・SOUへの道/第六十ニ話」
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あしからず御了承願います。
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