一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

令和3年11月20日 土曜日号

一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事

“第四十五話/繋がるご縁”


脇阪さんの知人に清水忠さんという方がおられる。皆から「チューさん、チューさん」と呼ばれているが、本当はタダシさんだ。

その方が初めてSOU・SOUに来られた時のこと。
「ホー、面白いことやってますねー」と言いながら店内をぐるりと見てまわられた。その後少し僕と話をしているとき、突然「あっ、そう言えば“にっぽんと遊ぼう”で京都のファッションデザイナーを探していたな。キミいいんじゃないかなー」と言われた。
僕は、何のことかわからなかったのだが、チューさんは携帯を取り出して「あー、もしもし。今、SOU・SOUという店に来てるんやけど、面白い人を見つけたよ。ちょうど探していた人じゃないかなー」とある人に電話された。「今からこっちに来て会ってみたらー」と言って電話を切られた。

それから約30分後に「ここかー。わかりにくいなー」と大きな声でドカドカ入ってきた一人の男性がいた。木村英輝さん(キーヤン)だった。
京都で毎年行われているイベントで“にっぽんと遊ぼう”というのがあって、そのイベントに出演されるアーティストの衣装を作る人を探しているのだという。
キーヤンに初めて会った時の印象はちょっと強面で迫力があり、そして昔ワルだったんだろうなーということだった。今考えてみても第一印象は全て当たっている。
そして、おもむろに「青蓮院の襖絵を描いたから見てくれ」と言われた。
一体この人何者??と思ったが、後日その人と一緒に青蓮院に行くことになった。
しかしそこで見たのはポップで大胆な襖絵だった。青蓮院の古い建物、庭にも見事に調和しつつモダンで斬新な絵。僕はその人と作品に圧倒された。

本堂を出たところで一人の男性に出会った。オールバックで一本結いのヘアスタイルにヘビ革の靴、白シャツは胸元までボタンが開いていて、サングラスをかけておられた。乗っている車は黒いフェラーリだった。声は大きく威圧感満点の、しかし笑顔はとてもチャーミングな男性だった。
キーヤンに紹介されたその男性はTAKAMI BRIDALの社長、高見さんだった。僕の履いていた地下足袋を見て「ホー、おもしろいな」と一言。
これがきっかけで“にっぽんと遊ぼう”のイベントに関わらせて頂くことになった。
そして、キーヤンもこれが縁でいろいろご一緒させて頂くことになった。

(キーヤンこと木村英輝さんとのツーショット)

(高見社長とのツーショット)

二人ともタイプは違えど、年を重ねる毎に燻し銀のように光る、そして若い人がかなわないなーと思う強さをもっているという点では同じに思える。
やはり、男は年を重ねる方が魅力的でカッコ良くならねば嘘だ。知識、経験、そして人格も備わってくるはずなのだから。

(次回に続く)



それでは、また明日。

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「SOU・SOUへの道/第四十五話」

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