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平成21年01月24日 土曜日号

SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記

“御馳走”

昨年末から月に一度、会社で草会(そうかい)というお茶会(研修会)が催されています。
茶道の先生より、茶道の話も含め、日本とは?日本人とは?日本文化とは?等々、とても高尚なお話を聞かせて頂いています。
そんな素敵なお話は、ここでうちなんかが到底説明できるレベルの話ではありません。(何せお話されたことを自分の中で噛み砕くことだけで精一杯なのですから…)
しかし、そのような難しいお話でもうちからお話したいことがあります。ずっと心に残っているお話です。
「御馳走」のお話です。
御馳走ってなんでしょう?
おいしい食事ですか?
お金のかかった贅沢なものですか?
大きかったり、たくさん量があったりするものですか?
実は御馳走ってそんなものではなかったのです。
御馳走の字から読めるそのままの意味なんですが、聞けば納得です。
馳→かけつける。馬を走らせる。
走→走ること。急いで行く。
御馳走とは、おもてなしする客人ために、いっぱい走り回って、走り回って用意したもののことです。
その出されたもののおいしさや豪華さや大きさ、量なんかじゃなく、出されたものに行き着くまでにかかった過程、あなたの為に走り回って集めて作ったものってことです。
そうなんです。
たった一つのそのものをお出しする為に、その裏に隠された努力というか行動が大切で、その隠された部分があってこその結果、出されたものが御馳走になるのです。
うまく伝わったでしょうか…?
御馳走ってそのくらい、大変なものなんですよ。
そんなものって、そうそうお目にかかれるのかしら??なんて思っていたりします。
ちょっと話は変わりますが…。
昨日、うちは好きなアートディレクターである菊地敦己さんのトークショーに行ってきました。
このトークショーはアーティストの小金沢健人さんとのトークショーで「即興」がテーマでした。
即興でこんな作品を作ってますって感じで、即興について語り合われていました。
即興って辞書で調べると、その場でおこる興味って出てくるらしいです。
熟考して熟考して出すのではなく、ひらめきのようなものですよね。
反射的にできる仕事、その即興力がプロの実力ではないだろうか、とお話されてました。
しかしその反射できる力って下準備してるからだよね、ともおっしゃっていました。
………これは!!
っと思いました。
作品として出来上がるのはたったの一つ。しかもまるで時間をかけてない風に装っている。
でもそこに行き着くまでに、ものすごい下準備があったりするってことですよね。
これって御馳走ですよね?
なんや、身近にあるやん!?って思いました。
日本人って自分はこんなにやったとか、こんなに頑張ったとか、アピールってなかなかしないじゃないですか?
涼しい顔したり、謙遜したりするし。
だから、出されるものが、どんな経緯でどのくらい大変なものなのかってじっくり深く味わわないとわからないんですよね。
でもじっくり味わってみると、世の中結構御馳走がたくさんあって日々ありがたい生活をしているのだと思いました。
なんだかうまく説明できませんが、日本人の感性ってやっぱりすごい!と改めて思った一日でした。
人の話を聞くって大切ですよね。
自分にはない知識をたくさん得られるから。
今年もいっぱい色んな話を聞きたいと思いました。
こうやって話をしてくださる皆様も、その方が日々いろいろ体験したり調べたりして努力して、結果出てきたお話なんですよね。
あらっ、これも御馳走ですね。

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