一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【45】”
数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
【番外編】
もしも、マイホームを建てるならきっと内装にもこだわりますよね。
インテリアや壁紙・・・夢は膨らみます!
一見どれも似たような印象の茶室ですが、茶室もちょっとしたこだわりを光らせることができるところがあります!!
「京唐紙(きょうからかみ)」という紙。
「唐」と付くぐらいですから中国渡来の紙で1300年ほど前に日本に伝わったと言われています。
美しい文様を施した唐紙は貴族たちの和歌や写経をしたためるための紙として使用されていましたが、後に寝殿造りの住居や寺院、茶室の襖や壁、屏風などに使われるようになりました。
我が家の茶室も広間の襖には笹の葉がモチーフになっている唐紙が使われています。
唐紙の文様は木版で刷られており、キラキラとしたパールがかった光沢は「雲母(きら)」という鉱物を混ぜた絵具(えぐ)を使用しいるためだそう。
唐紙の柄は植物がモチーフになっていたり幾何学模様のようなものなど伝統的でありながらモダンで洗練された柄ばかり。
公家好み、寺社好み、茶方好みなど、文様によってそれぞれの系統があるようですが、どれもこれも現代に通づるデザインです。
たくさんある柄の中から、用途や好みによって選ばれる襖の唐紙。
想像しただけで楽しいですよね!
私の手元にある唐紙は、サンプルを見ているだけでも見飽きない!という状況を見かねた父が、とある表具屋さんからいただいてきた切れ端。
切れ端ではありますが、一枚一枚職人さんが手で擦った唐紙、決して無駄にはできません。
今では襖だけにとどまらず、壁紙やランプシェードなど私たちの身近なシーンでインテリアとしても使用されています。
何百年も昔からある文様が「デザイン」として成立し、今見ても色褪せず洗練されているのはその時代の芸術性の高さなのでしょうか。
いつか、SOU・SOUのテキスタイルも文様として唐紙になったりしたら楽しいな・・・。
《つづく》
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それでは、また明日。
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【今日の合言葉】
「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」
・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。
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4 件のコメント
「私の手元にある唐紙は、サンプルを見ているだけでも見飽きない!という状況を見かねた父が、とある表具屋さんからいただいてきた切れ端。」
お父様の愛!また、見ていて飽きない・・わかります・・良いですね~(^^)
身近にそのような事物があることが羨ましい・・。
よっ!様
いつも温かいコメントをいただきましてありがとうございます。
昔からサンプルやカタログが大好きで、見ているとついつい楽しくなってしまいます!
父の愛なのか?切れ端も宝物です!
今日も素敵なお話をありがとうございます。
会を重ねるごとに・・お茶室のみどころのあれこれを教えていただき、「そこは気にしてなかった!」と目から鱗です。
SOU・SOU茶室の襖はキーヤン 先生が描かれるんだろうな、と勝手も思っておりますが、唐紙の文様も素敵ですね・・。そして・・お稽古に通うお茶室の襖絵を思い浮かべることができない私。ぼーっと生きてることを自覚せざるを得ない今日です。そして、SOU・SOUテキスタイルの懐紙、再販希望です。
はな様
いつも温かいコメントをいただきましてありがとうございます。
実も私も自分の家の唐紙の柄、なんとなくしか思い出せませんでした。
それほど空間に馴染んでいるということなのかもしれませんね!
テキスタイルの懐紙再販、いただいたお声を社内で共有させていただきます。
貴重なご意見をありがとうございます!