一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“第四十一話/le coq sportif””
ある日一通のメールが会社に届いた。
世界中の誰もが知っているフランスの超有名ハイブランドからだった。
詳細を聞くために一度担当の方と会うことになった。
あまり詳しくは書けないが、要するにヒール付きの地下足袋が作れないかという話だった。
今から思えば二つ返事で作ればよかったが、当時の僕は若かった。
「そういうのは邪道だ、本物ではない」ということで、あまり乗り気でない返事をしてしまったのだった。
その後は何の音沙汰も無い。。
まー縁がなかったのだと思うが、ビッグチャンスを逃した感は否めない。
もし次があるのならば、業界の為にもSOU・SOU の為にももう少し大人の対応をしなければいけないと思う。
その後も地下足袋のコラボレーションの話はいくつか頂いた。
そのうちの1つがle coq sportifだった。
ある日、当時のSOU・SOU足袋青山店にle coq sportifのMDの方がやって来られて「一緒に地下足袋を作りませんか」というお話を頂戴した。
ナイキのエアリフトという地下足袋風スニーカーはすでにあったけど、もしコラボすることになったら、世界最古のスポーツブランド le coq sportifから本物の地下足袋が発売されることになるかも・・・これは歴史に残るな。。勝手に妄想し興奮して結局その話を受けさせて頂くことにした。
その後ルコックシューズデザイナーの麻谷さんとも会って、コンセプトや方向性を打ち合わせした。そして「どうせ地下足袋を作るなら国産の本物を!」ということにも賛同して下さって、とうとう本当にSOU・SOU×le coq sportif×日進ゴムのトリプルネームで地下足袋をリリースすることになった。これは嬉しかった。
それ以降も毎シーズン地下足袋をリリースしていく事になった。
le coq sportifと取引が始まって2、3年した頃、SOU・SOUを始める以前から僕が経営していた洋服屋の取引先ブランドが倒産した。
それに伴ってその洋服屋を閉めることにした。
突然空きテナントになってしまったのでどうしようかと考えた結果そこをSOU・SOU le coq sportifのオンリーショップにしてみようと思った。
他のSOU・SOU店舗とは毛色の違うスポーティーなお店になるが、まーそれも良いかなと。
(SOU・SOU le coq sportif OPEN時の店内)
計画性もなくただ場所が空いたからとオンリーショップをオープンしたが、肝心の商品は全然無かった。
そりゃそうです。そもそもオンリーショップを作るための型数を商品企画していない。
ゆっくり商品を増やしていけばいいか。。そう思ってた。
その時のオープニングスタッフ。右が現SOU・SOU わらべぎ、SOU・SOU おくりもの店長瀬野。
瀬野店長も成長したなー笑。
(次回に続く)
それでは、また明日。
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