SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“菊づくしの茶碗/中村 奈緒子”
ふと陶芸がやりたいと思い立ち、ゆるゆると通い続けて一年あまり。
せっかくお茶を習っているのだからと、抹茶碗作りにも挑戦してみました。
初心者でも簡単にできる、手びねりの玉づくりという方法。
土のかたまりにへこみをつけて、少しずつ茶碗の形に成形していきます。
素焼きをし、絵付けをします。
柄は『 菊づくし 』を選びました。1枚1枚花びらを描いていくのは大変だと思い、少し変わった技法を用いました。
特殊なゴム液で花びらの輪郭を描き、中を塗り絵のように「呉須」という顔料で塗ったあと、ゴム液をはがすと柄が現れるというしくみです。
そのあと、釉薬をかけて、本焼きして完成。
釉薬を真っ白でなくアイボリーっぽい「志野釉」にしたことで、やわらかい雰囲気になりました。
ついでに、『 東山三十六峰 黄金畑 』と『 おはじき 』も作ってみました。
どれも思っていた通りにはいきませんでしたが、それもまた面白いなと思っています。
お茶を点てて、いただきます。
自分の手で作ったので、茶碗を持ったときのなじみがよい気がしました。
この日のお菓子は、俵屋吉富の『萩の月』。
秋の七草のひとつである萩が、かわいらしいピンク色で表現されています。
お茶も陶芸も、なかなか思った通りにはいきませんが、学びや気づきを積み重ねて、少しずつ理想に近づけたらいいな、と思います。
(中村)
2 件のコメント
ステキ、味のあるマイ茶碗!
どんどん増えて、段々もっと素敵に(^v^)
巣籠り状況が続くので、ホッと一息、素敵な時間を\(^o^)/
菊づくし、いや、大変ですよ・・。脇阪さん、尊敬しますね。
よっ!様
コメントいただき、誠にありがとうございます。
ありがとうございます。数を作って、もっと上達するよう精進いたします!
おっしゃるとおり、「菊づくし」の柄は細かく、写すのが大変でした。
菊の花は同じように見えても、花びらが丸かったり、先が尖っていたり、細かったりと、ひとつひとつ表情が違います。
シンプルさの中にも深みがあり、それが多くの人のこころを捉える所以かもしれませんね。
今回の茶碗づくりは、そういったことに気付けた、よい経験だったと思います。