一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

令和3年08月22日 日曜日号

一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事

“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【35】”

数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!




茶室は「見どころ」がいくつかあります。
僭越ながら、私はSOU・SOU茶室をつくった棟梁の娘として「見せどころ」と言わせていただきます。


お茶を嗜む者にとって、茶室は神聖な空間です。
その中で更に特別なスペースが床の間。
最近は床の間がある住宅もめっきり少なくなりましたが、小さい頃に床の間に上がったら怒られた・・・なんて経験がある方もおられると思います。(おてんばだった私もよく怒られていました!)
それがなぜかという床の間の起源は割愛しますが、とにかく茶室の中で一番「格の高い場所」それが床の間なのです。
そして、SOU・SOU茶室の見せどころが床の間の柱、「床柱(とこばしら)」です。
床柱で茶室空間全体の調和が決まってしまう、言わば影の主役。
ですので、普通の柱とは違い少し上等なこだわりの材が使われることが多いのです。

SOU・SOU茶室の床柱は「槐」の木が使用されています。
木偏に鬼と書いて「えんじゅ」と読みます。

槐は元々は中国原産の木で、出世や長寿、尊貴などとても縁起の良い木とされてきました。
そこで父はSOU・SOUがこれからも末長く繁栄するように、とこの槐の木を床柱に据えることにしたようです。
ボコボコと一定にはつられた加工は「名栗(なぐり)」と言われる日本に古来から伝わる加工。
(スタッフ西永の新居の廊下も名栗加工!贅沢!)

そしてちょうど花を掛ける目線の位置に白い部分があります。
「白太(しらた)」と言われる部分で、木の表面に近い新しい部分。
この白太があることが更に決めてになったようです。
白太の景色あってのこの床柱。
もはや素人にはわからない、大工の審美眼のようなものでしょう。
この白太をいかに美しく魅せるため柱の加工にもこだわったようです。
白太は木の表面に近い新しい成長過程の部分で立派な幹を加工した柱に少しだけ現れた新しい部分。
SOU・SOU茶室で伝統的な空間に清々しい景色を生み出したのではないかと思います。
ちょっと考えすぎかもしれませんが伝統の中の新しさ、SOU・SOUそのもののような気がします。
《つづく》

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それでは、また明日。

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【今日の合言葉】

「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」

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あしからず御了承願います。

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1 件のコメント

  • 床柱は聞きますが、白太はなかなか高度!?(^^;)
    難しすぎますね(>v<)
    いつも色々な情報、ありがとうございますm(_ _)m

  • よっ! R3.08.22 00:37:06

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