一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【28】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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先週は素敵な金物屋さんとの出会いを熱く語ってしまいましたが、今回はその「金物」をご紹介いたします。
「釘(くぎ)」といえば恐らく皆さんの頭の中では同じ「丸い釘」を思い浮かべていると思います。
いわゆる一般的な釘は西洋から入ってきた「西洋釘」と言われるもので今回、私がご紹介したいのはこちらです。
「和釘(わくぎ)」と言われるもの。
大きな違いは丸ではなく四角いことや、打ち付ける部分の形状も少し違います。
機械的に量産されているようなものではなく、一本一本鉄を手で打って作られた少し不揃いな感じもまた魅力です。
丸い釘に比べて表面積が多い分、木材への食いつきが良く抜けにくいのが特徴。
頭の部分がT字になっていたり、折り曲げてあったりします。
サイズも種類も様々ですが、完全に打ち込んだりあえて少しだけ頭を出して使ったり・・・用途によって使い分けます。
この小さな米俵のようなものの中には和釘が何十本単位で入っており、昔はこのような形で販売されていたそうです。
茶室で使用する和釘は、細くて華奢な竹や土壁、柱の丸太など失敗が許されない一発勝負の打ち所が多く、床柱(床の間の柱)の釘などは打つ位置の明確な基準がないため打ち手のセンスが問われるところです。
そしてなにより、施主の大切な道具を掛けるのを一手に支えるのがこの釘となるわけです。
軽い物もあれば、重たい物もあります。
それを万が一落して破損などしては一大事です。
ですので、この釘というのが非常に大切だということがお分かりいただけるのではないかと思います。
たかが金物ですがとても大切な金物。
茶室の金物は華美な装飾はなくとも空間やしつらえを邪魔せず、ですがひと際「凛」とした佇まいが洗練された印象です。
茶室や和室に足を運ぶ機会があれば、そんな金物に注目してみるのも面白いかもしれません。
《つづく》
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それでは、また明日。
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2 件のコメント
「和釘(わくぎ)」、釘、面白いです\(^o^)/ステキです\(^o^)/
この時間、本当に勉強になり、色々新しい事が知れて楽しい(^v^)
寺田さん、感謝ですm(_ _)m
SOU・SOUに出会えて良かった~~\(^o^)/
これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
よっ様
いつも温かいコメントいただきましてありがとうございます。
私もまだまだ勉強の日々ですがいただくコメントなどがとても励みになっております。
拙い文章ではありますが、お付き合いいただけましたら幸いです。