一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【20】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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社長の若林からの茶室の依頼はもちろん嬉しかったのですが、私には少しだけ不安に思っていることがありました。
それは、SOU・SOUで一緒に仕事をするスタッフの反応。
SOU・SOUのスタッフはそれぞれでお茶のお稽古に通っていますので全く馴染の無い空間ではないのですが、多様性の社会、色々な考え方があって当然だと思っていました。
茶室は極論を言えば、なくても生活のできるもの。
そして、今の住宅建築に比べるとコストがかかる建物というのが現実。
それにはきちんとした理由があり、むやみやたらに「高い」と言うわけではありません。
今の建築はオートメーションが進み、私たちが知りうる「大工の手間」というものが見えなくなってしまっているからだと思います。
私の小さい頃は今よりずっと、鉋(かんな)や金槌を持って仕事する大工さんが多くかったような気がします。
また、茶室建築ももしかすると「自動化」できるものなのかもしれませんが、父は一貫して手仕事。
言う言葉では片付けられない技術や長年の「勘」のような机上の計算式や理屈ではないものがあるようです。
また、材木や土、紙など茶室を作るのに必要なもののほとんどが日本に昔からある伝統技術を必要とするもの。
材料もない、仕事も少ない、後継者継もいない、と「ないない」のループでひとつひとつの価格が高騰しているのも事実。
ここまでくると茶室は「贅沢」の極みですね。
茶室を作ること、スタッフの皆はどう思うのかな・・・喜んでくれるのかな・・・
そんな思いもまた、私の中でループしていました。
しかし、そんな思いは取り越し苦労。
スタッフからは色んな疑問や質問が投げかけられてきました。
「お茶室ってどのくらいの期間で出来るの?」
「どうやって作るの?」
「何人で作業するの?」
「どこで作るの?」
「いつ出来るの?」
そして一番多く出てきた言葉は
「楽しみ!!」
なんとも嬉しい言葉!
準備も整い、後はみんなの期待にも応えるべく父に頑張ってもらうだけと言うことになりました。
《つづく》
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それでは、また明日。
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【今日の合言葉】
「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」
・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。
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7 件のコメント
「楽しみ!!」わかるかも~\(^o^)/
良いなぁ~、嬉しいなぁ~って(^v^)
SOU・SOUお茶会、開催出来る日が来るのを楽しみに!
皆さんと早く会いた~いです(^^)
よっ!様
いつもコメントをいただきまして誠にありがとうございます。
スタッフやお客様と「楽しみ」を共有できることは私にとってもとても幸せなことです。
よっ!様にもお会いできることを私共も楽しみにしております!
嬉しい方だけ先にコメントしてしまいました(^^;)
技術、伝統、引き継げる、引き継ぐ人がいないというのは、どの伝統工芸にも言えること。
残したい、やりたいとは思うものの、自分が出来るかと言うと・・・。
難しいですね(vv)残していかないと、とは考えるものの・・・・・。
本題から少し逸脱しますが、子供時分、鉋裁きが格好よかった大工さんに鰹節の削りかたを教えてもらったことがありました。あの快音は出せなかったですが、削り節で出汁を摂ったお味噌汁は、美味しかったです。あと、今ではあまり見かけなくなりましたが、木製の墨壺の渋さは子供心に職人魂のようなものを感じました。
温故知新様
コメントをいただきまして誠にありがとうございます。
今は削り節のお味噌汁もとても贅沢に思えますね。シンプルな動作ほど技が必要だと感じます!
木製の墨壺、父や兄は今でも使用しております。自分の道具は自分で手作りしたりこだわりがあるようです。
また、そのご紹介などもさせていただければと思います。
寺田さんのコーナー、いつも楽しみに拝読させていただいています。
そして私も、茶室の完成を楽しみにしています。SOU・SOU主催のお茶事に、私たちも参加させていただける機会を設けていただけるととてもうれしいなあ・・期待しててもいいでしょうか?
はな様
コメントをいただきまして誠にありがとうございます。
また、いつもご覧いただいているとのこと、大変光栄でございます!
私もSOU・SOUお茶事に期待している1人です。いつか・・・の時のために日頃のお稽古も精進してまいります!