本間と古川の染織倶楽部 /
“第三十六話:『強度』について”
染織倶楽部、第三十六話は『生地の 強度』についてご紹介いたします。
強度は、糸の太さや撚りの方法、密度など様々な要素で決まります。
手ぬぐい(文)
反面、生地の柔らかさや肌触りは抜群に良い為、わらべぎで販売している衣類に多く使用しております。
手ぬぐい(特岡) 糸は手ぬぐい(文)と同じ、単糸の甘撚りの糸を使用しております。
経糸と緯糸の密度があるため、(文)と比べるとやや強度は高めですが、一般的な同じ厚みの生地と比べると強度は高くはございません。手ぬぐいの中ではワンランク上の生地と言われており、浴衣地として使われる方もおられます。
麻生地 麻は天然素材の中で最も強く、水に濡れると更にその強さを増す性質があります。
繰り返しの洗濯に強い為、清潔さを要求される寝具などによく使用されます。強度は高いと言えます。
平織21番手 布袋で販売している風呂敷に使われている生地と同じです。
単糸ですが手ぬぐいに比べて糸の撚りが強く、密度が高いため、強度は比較的高いと言えます。
衣類ではシャツなどによく使用されます。
モスリン 毛100%とは思えないほど艶やドレープ感のある生地で、昔はシルクの代用品として長襦袢や着物に使われていました。発色も良く、色柄が映えるため、SOU・SOUでは着衣・傾衣の衣類中心に使用しています。
経糸・緯糸共に梳毛(そもう)の単糸を使った平織物で、摩擦に弱く強度は高くありませんが、日常着として使用するには特に問題ありません。
※梳毛(そもう)とは・・・毛足の長い羊毛を引き揃えて短い羊毛を取り除き、紡績したもの。
帆布 帆布は太い糸を撚り合わせた経糸・緯糸を密にして織った厚手の平織生地。
帆船の帆に使う為に考えられた生地なので、厚くて丈夫なのが特徴です。
帆布には号数がついており、数が低いほど厚手になります。
染めおりで取り扱っている帆布は8号。
強度は高いですが、比較的扱いやすいため、クッション座椅子や座布団、かばん、椅子の座面に使用しております。
薄手の生地でも糸の密度を高くする事で、強度を上げる事が出来たり、逆に厚手の生地でも織る糸の撚りが弱ければ、生地の強度が低かったりと様々です。
その他、生地についてご質問ございましたら、お気軽にご相談ください。
4 件のコメント
凄くわかりやすいです!!
生地を選ぶ際の参考になります。
いつも洗濯した後のリアルな縮み具合と
しわの感じの写真もありがたいです。
ありがとうございます!!
山本智美 様
コメント頂きましてありがとうございます。
生地によって特徴も様々ですので
少しでも生地を選ぶ際の参考になれば幸いです。
今後共宜しくお願いします。
こちらの布でソファの張り替えをしたいのですが、やはり帆布になりますでしょうか?スレや破れが心配です。
出倉さやか様
コメント頂きまして誠にありがとうございます。
ソファの張替え地用であれば帆布が強度があり、おすすめでございます。
その他の生地で検討されていらっしゃる場合は、洗い替えや着脱が出来るソファーカバーとして使用されるのはいかがでしょうか。
ぜひご検討くださいませ。