一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【12】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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今週も右左どころか360度なにも知らなかった私が初めて招待されたお茶事のお話にお付き合いくださいませ。
《その1》《その2》
食事が終わると、より狭い茶室へと誘われました。
中は薄暗く蝋燭の明かりが灯され、神妙な雰囲気の中でお茶のお点前が始まります。
ピンと張り詰めた空気の中にシュンシュンと湯の沸く音、そして手際よく流れるようなお点前。
分からないなりにも自然と亭主の手元に視線が集中し、不思議なことに足が痺れることありませんでした。
後で知ったことですが、茶事のクライマックスはこの時の「濃茶(こいちゃ)」だということです。
濃茶は普段の馴染みのあるお抹茶(薄茶)ではなくドロッとするほどに濃いお茶。
混じり気のないお茶の緑に香り高く練られたお茶はその場にいるお客で一碗を回し飲みます。
知らないとなかなか衝撃的なお作法ですね。
そして、飲み終わるとお茶碗やお茶を点てる際に使われた道具を拝見します。
「何代目なんちゃら斎の・・・なんちゃら斎好みの・・・」
趣向を凝らしたお道具にお恥ずかしいことですが、無知過ぎてなんの話かさっぱりわかりませんでした。
ただ、とても大切なものだということは手の中で伝わってきます。
知識よりも本物に触れる経験をより強く感じた出来事でした。
一連の濃茶が終わると、続いて薄茶となります。
ここではお抹茶をとてもリラックスした雰囲気でいただきました。
気がつけば全てが終わるまで4時間以上の出来事でした。
▲その時の様子が雑誌の記事で残りました。今見ても「緊張感」の一言に尽きます。
無知を承知で本物の経験をさせていただけたことは、未だにとても思い出深い経験です。
現在はお茶のお稽古にも行っていますが、お茶のなんたるかなど到底わかるはずもありません。
お客様に一服のお茶を差し出す、とてもシンプルなことですがいつかその本質が分かる日が来るのか来ないのか・・・
ただ、この時のお茶事がとても楽しかった!嬉しかった!という経験がお稽古を始めるにあたってのハードルを下げたことには違いありません。
【おわり】
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それでは、また明日。
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今日の合言葉は 「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」
2 件のコメント
先週無くて、ちょっと心配しました(^^;)
よっ!さま
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
また、先週のことも覚えていてくださって嬉しく存じます。
たまーに違う記事になることがあるかもしれませんが、元気に日曜日にお届けしてまいりますので、今後ともどうぞ宜しくお願い致します!