一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

令和2年12月13日 日曜日号

一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事

“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【4】”

本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!

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「茶室ってそんなに需要があるの?」

素朴な疑問、とてもよく尋ねられます。
周りに家を建てる人はいても茶室を建てる人はいませんよね?

私の実家に限れば茶室以外の仕事の方が多い時もあります。
例えば、社寺建築や文化財の修復など、木造建築であれば基本的になんでもやります。

祖父が生涯で手掛けた茶室は大小合わせて70以上あったそうです。
それと比べると父が手掛けた茶室は祖父ほどは多くはありません。
茶道人口減少、景気などの時代背景が要因ですが、現代には現代ならではの「茶室のカタチ」があります。


例えばこちら

▲カーサブルータス 2008年5月号


マンションの中に建てられた茶室。
クローゼットのようなパーテーションを開けると茶室が現れます。
茶室の面が見えるのと見えないのでは空間の使い方や印象が随分と変わります。


そして、こちらは東京・青山店のすぐそばにある根津美術館

▲GA JAPAN No.101


建築家の隈研吾さんの手によってリニューアルされた際に手掛けたのが展示室内の本格的な茶室ケース。
茶道具などを展示するため、鑑賞しているお客さんの目線が畳に正座した時の高さになるように設計されています。正座せずとも茶室の空間を楽しめるのが良いところ。




最後に、こちら。


2年前に東京で行われた建築の展覧会。
地上250メートルに造られた「待庵(たいあん)」という茶室の模型です。
何百年も変わらないようでいて、時代によって周りだけが変化している茶室。
眼下に広がる東京の景色は千利休が見る事のなかった現代ならではの光景です。
利休さんが現代にいたらなんと言うでしょうか、想像するのも楽しいですね。

寺田 由


茶室彼是【1】
茶室彼是【2】
茶室彼是【3】
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それでは、また明日。

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今日の合言葉は 「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」

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