本間と古川の染織倶楽部 /
“第二十三話:『伊勢木綿 先染め 柄②』について”
染織倶楽部・第二十三話は第二十一話でご紹介させて頂いた、
『伊勢木綿 先染め 柄』の続きをお届けいたします。
まだまだ伊勢木綿には無数の柄がございます。
一、伊勢縞(いせじま)
戦後の柄。余った糸を使って織られている、やたら編みの一種。
もともと他の産地にあった柄を伊勢の人がアレンジされたもの。
庶民が普段着に使えるように、凝った柄は少なく単調な柄が多いようです。
拡大したもの。
二、ぼかし
昭和初期の柄。布団縞が元になっている柄。
何種類かの縞を使うことにより、ぼかした様に見せています。
拡大したもの。
三、二筋絣縞(ふたすじかすりじま)
江戸後期の柄。絣糸が使用されています。
江戸時代には絣職人も多く沢山作られていたが、今は職人が減って
絣糸自体があまり作られていないそうです。
拡大したもの。
四、伊勢黄八(いせきはち)
明治初期に大ブームした柄。
大島黄八丈が日本橋で流行り全国の産地でも黄八が織られるようになりました。
拡大したもの。
五、変り鰹縞(かわりがつおじま)
江戸後期の柄。
横にして見た時に鰹の群れが泳いでいるように見えたため付いた名称です。
浮世絵などにも着物の柄として使われております。
拡大したもの。
六、伊勢経縞(いせたてじま)
戦後の柄。伊勢縞の一種。
歌舞伎の緞帳に使われていた柄を見て臼井さんのお母様がアレンジされたもの。
臼井家オリジナルです。
拡大したもの。
今回はすべて浴衣の生地(30/30)をご紹介させて頂きました。
“染めおり”では、すべて10cm単位での計り売りを行っております。
浴衣のお仕立てはもちろん、衣類以外にものれんやランチョンマット、
テーブルセンターなど、様々な場面でご利用いただけます。
この他にも“染めおり”には沢山の柄がございます。
今後も少しづつですが、ご紹介させて頂きたいと思います。