本間と古川の染織倶楽部 /
“第十八話『型口』について”
今回の染織倶楽部は、『型口(かたくち)』についてお届けいたします。
型口というのは手捺染の特徴でございまして、柄を染める際の送り柄の重なりのことを呼びます。
■手ぬぐい/まり
■手ぬぐい/ほほえみ
日本ではこの型口を目立たせないよう、見せないようにとしてきましたが、
海外ではデザインのひとつとして表現しております。
<海外のテキスタイル>
<日本のテキスタイル>
型口を目立たせないために、版を作る際に試行錯誤を繰り返します。
この型口を味とみるか、隠すかどちらが正しいとは判定しがたいものがございます。
型口を極限まで目立たせない日本の職人技術も、一つのデザインとする
海外のデザイナーのおおらかさも、私はどちらも素晴らしいと感じます。
SOU・SOUではこの型口も一つの味として、商品として取り扱っております。
■手捺染 風呂敷/ほほえみ
型口の特徴を知れば、デザインに生かすことも可能です。
■ ひふじばん 十分丈/ひょうたん
将来、この型口が衰退しつつある手捺染の印となるかもしれません。
2 件のコメント
目立たなくするにせよ、デザインの一部にするにせよ、かなりの努力を要しそうですね。その何とかしてやろうというのが尊いのだと思います。
前田様
コメントいただき、ありがとうございます。
確かに、型口を生かすも隠すもどこで柄を切って送るのがベストなのか、頭を悩ますところであると思います。
生地端をみるとその柄の型が見えるので、はぎれをご覧になる際の楽しみのひとつとしてもオススメでございます!