一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“いないのではなく必要としてこなかっただけ”
先日ある人が「テキスタイルデザイナーを探したけど、なかなか見つからないんです」とおっしゃっていた。僕は「それはプロのテキスタイルデザイナーを生かす環境が日本になかったからだと思います」と答えました。
昔に比べて蛍が少なくなってしまったのは、蛍が生きられる環境を人間が壊したから─というのと同じ理屈だと思うのです。テキスタイルデザイナーだって何デザイナーだって、その人達ががんばって活躍できる環境が揃わないことには生きていけないし、業界も発展しない。先達がテキスタイルデザインというものを重要視してこなかったことが、こういう現状を作ったのだと思います。