SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“陽の照る季節”
随分良い天気になって来ました。
外に出ると陽の照る光度が高く、暗がりから出ると目がチカチカします。
この時期は一年の中でも一番穏やかで好きです。
で、脈略無く思い出した話を一つ。
何年か前
ちょうど今くらいの季節
家の近くにある行きつけのバーでの話です。
稀代のjazzman,日野テルマサ(通称ヒノテル)
・・・の弟子格に当たるJAZZギターリストと
バーでJAM SESSIONをしました。
顔合わせの後、余所余所しい挨拶もそこそこに
静かな立ち上がり。
数曲分の準備体操を終え、
彼がマイクスタンドでギターをぶっ叩いて
鳴らした音の響きは完璧。
さすがです。
本物は聞けば分かる。
理屈で固めた後付けする人が多い中、「モノ」が違うと説得力も違います。
ブチ切れてるのに冷静な演奏。
音の旋律、言葉との共鳴、展開、加速しても乱れず
反応速度はどんどん研ぎ澄まされていきます。
完全に文句なし。
途中からはバーのマスターまで参加して
jazzの古いレコード引っ張り出し回し始め、
終いには店のシャッターを降ろし(!)
本気の遊びモードに突入。
平日の深夜一時過ぎから始めた宴は、夜が白み始めるまで続きました。
まったく狂ってます。でも、その分面白い。
行儀が良いだけのミュージシャンや
欲の臭いしかしない人間には出せない音でした。
バーから出た時には晴れていて、目はチカチカ(酸欠?)。
気分のいい季節がまたやってきました。
ヤマサキ