一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“銘菓の旅(14)”
お茶の世界も年々人口が減ってるらしいです。
武者小路千家15代家元 千 宗屋(せん そうおく)さんのインスタをフォローしてますが、
いろんなお茶のお道具が出てきたりして面白い。
一般人が入ることは出来ないであろう茶室も見てるだけで楽しい。
他の茶人ももっと自由にネットを使って一般人に発信すればいいのにな。。。と思う。
いろいろ言う人はいるけどお家元がやってるんやからね。。
ということで本日日曜日はハッサンのコーナー。
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第十四回 美濃忠 「初かつを」
お茶をはじめた頃に出会ったこの本。
「日日是好日」 森下典子 著/新潮社
もう何度となく繰り返し読んでいます。
お稽古に対する心持ちがシャンとしたり、日常のあれこれを新鮮な目で見ることが出来たり・・・
読むたびに新たな気付きがあります。
映画化されたものが今年公開予定だそうで、今からとても楽しみです。
さて、この本の中で登場するのが、今回の銘菓「初かつを」。
その行を少しご紹介します。
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蓋を開けると、中に、淡い桃色の蒸羊羹が並んでいた。
「名古屋の美濃忠の『初かつを』よ」
「……『初かつを』って、お菓子だったんですか?」
「本物のかつおが出てくると思った?いやぁーね、うふふ。早くお取りなさいよ」
(でも、なんで蒸し羊羹のことを「初かつを」なんて言うんだろう?)
黒文字の箸でその一切れを懐紙に取った時、私は、
「あーっ!」
と声を上げた。
柔らかく弾力のある桃色の断面に縞模様が入っている。その色と縞の具合が、
まさに、「初がつお」の切り身なのだ。
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これはもう是非現物を見てみたいと思い、名古屋の老舗 美濃忠より取り寄せました。
表面に施された縞模様がとてもリアルで、柵切りされたかつおの切り身そのもの。
本当によく出来ているなぁと、しばし見とれてしまいました。
お醤油に付けて食べたら美味しそう。。。なんて思いながらひと口頂くと、優しい甘さとすーっと溶けていくような食感にうっとりしました。
葛と米粉をつかった生地は、やわらかくもっちりとしていて、且つとっても瑞々しい。
外郎のような、水ようかんのような、そのどちらとも言えないような・・・。
見た目のユニークさに反する、御菓子の控えめな美味しさがとても印象的でした。
■ 美濃忠
http://www.minochu.jp/
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※このコーナーは毎週日曜日更新です。
それでは、また明日。
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今日の合言葉は 「初かつを」