一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“京都に興味をもつ外国人”
このところ外国の人と話す機会が多い。取材であったり取引の件
であったり。皆さんの熱心な話しぶりからSOU・SOUに興味を
持って下さっているのが伝わってきて大変有難く感じる。でも基
本的にはファッションとして捉えていらっしゃる方が多いので、伝え
たいことの半分くらいしか伝わっていない気がしていたのですが、
先日お会いしたフランス人のライターの方は少し反応が違っておも
しろかった。「京都の良さとは何だと思いますか」との問いに「京都
の人は嫌なことがあってもダイレクトに嫌とは言わず、それを相手
に伝えようとします。言われた方はそれがわかっていないと意味が
わからない。だから京都人は何を考えているのかわからないとよく
言われるのですが、そういう独特の文化があるところ」とか「紅葉
そのものを描かずして、秋を表わそうとする京和菓子」と答えたら
とても興味深く聞いておられた。京都の良さというのは京都人を理
解しないと始まらない。文化を作っているのは人なのですから。だ
から「京都は好きだけど京都人はよくわからん」というのも本当は
おかしいですね。相手が外国の人だというのを忘れて、いろんなこ
とをお話ししてしまいました。最後にこのフランスの方は近々京都
についての本を書きたいと言っておられた。どんな本になるか楽し
みです。多分読めないとは思いますが。