SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“久留米絣/山本 聖美”
春らしい日もあり、気持ちもほぐれてきた今日このごろ。
徐々に衣類も明るく軽やかになっていくのでわくわくしております!
そんな春夏アイテムのひとつに“久留米絣 帯もんぺ”がございます。
SOU・SOUオリジナルテキスタイルを久留米の【野村織物】さんに織っていただいた反物を使用しています。
軽くて、涼しくて、可愛くて・・・と、魅力を挙げるときりがない一枚で、今年も着るのがとっても楽しみです。
(▲ライナップがすべて出揃うのは4月下旬頃を予定しております。)
「へー・・・ ところで久留米絣ってなんなの?」
というお声があると思いますので!
今回は久留米絣について少しご紹介させていただきます。お話を伺いましたのは、、、
\創業明治31年(1898年)の野村織物 四代目 野村周太郎さんです!/
久留米絣の歴史は遡ること1800年頃。当時まだ少女と言われる年齢であった井上 伝さんによって創案され、
筑後地方の久留米に根付いた伝統の木綿布です。
久留米絣は日本の三代絣のひとつに数えられ、1957年には国の重要無形文化財にも指定されています。
それでは、織り機で織られるまでの工程をみせていただきましょう!
こちらは染められる前の糸の束。↑ところどころ糸でぎゅっと括(くく)ってあるのが分かります。
図案に合わせて作られた設計図を元に、染めたくない部分をこうして括って防染しているのです。
これが絣織物の肝な部分。
昔はすべて職人さんの手作業で行われていたということで、その作業量は想像を絶するものだったはず。
数年前から機械に任せられる部分も少しずつ増えて効率がぐんっと上がってはきたものの、それでも職人の技と然るべき時間を必要とするところなのだと思います。
続きまして、先ほどの括り終わった糸を染める工程へ。
一度に24反分染められるこちらの機械を使用。
ただ機械に投入すればいいのではなく、色や柄によって括りの部分に色が入り込まないように水圧や時間の微調整が必要になってきます。こちらも職人さんの腕によるところなのだなぁ・・・
染め上がり、括っていた糸を解くと、その部分だけくっきり糸色のまま。
そして、この糸を機織り機に掛けて織り上げられていく・・・ということなのですが、
すでにたくさんの手間と時間がかけられていることがわかります。
それでは織っている所を見せていただきましょう!
おぉー!織物が織られていく様はいつ見ても萌えます!
特に絣は染められた糸で柄が出来上がっていくので見ていて飽きない!
こちらの織機は野村さんのところで約100年使われている豊田式織機。
今はもう製造されていない織機なので、故障したらその部品の鋳型から作り直して修理しているそうです。
最後に、もうひとつ私が感動したのは、
↑こちらは『トング』と呼ばれる緯糸が巻かれたもの。(動画でシャッシャッと左右に行き来していた物体です)
このトング1巻で下図の一送り分の図柄を織ることができます。
↑『一送り』とは柄が繰り返し織られる一つの単位のこと
この一送りが終わる毎に人の手で糸と糸をつなぎ『トング』の入れ替えをします。
その度にまた同じ柄が綺麗に織り上がっていく・・・冷静に考えると本当に凄いなぁって思います。
もう、久留米絣に対する愛おしさ倍増の私です。
帯もんぺの他に着物に仕立ててもとても扱いやすい(お手入れが楽ちん)久留米絣。
春のお出かけにもぴったりでお気に入りです。
店頭にはネットショップ未掲載のテキスタイル反物もございます。
是非、野村織物さんの久留米絣にもご注目くださいませ!
(山本 聖)
2 件のコメント
冬用のパンツは何月頃になりますか?
久留米かすりのパンツ、ベスト、ブラウス等を買い求めまして何着も持っています 生地が強いので長年愛着して楽しんでいます
三田エリ子様
コメント頂きまして誠にありがとうございます。
あいにく現時点で「久留米絣」での冬向けアイテムの販売予定はございません。
ご希望に添えず申し訳ございませんが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。
なお、久留米絣ではございませんが、今後冬向けの衣類を10月下旬頃から予約販売開始予定でございます。
※変更が生じる場合がござます。
よろしければご覧いただけましたら幸いでございます。
誠に勝手ではございますが、今後ともSOU・SOUを何卒よろしくお願い申し上げます。