SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“日本のおへそで播州織/西牧 知恵”
3月を目の前に少しずつ寒さが緩んでまいりました。
暖かい春の気候が待ち遠しいこの頃です。
先日、京都から車に乗って高速道路を渡り
日本のおへそ兵庫県西脇市へ向かいました。
目的地は tamaki niime
玉木新雌さん手がける播州織(ばんしゅうおり)の直営店です。
ショールやシャツ、パンツなどの衣類が購入できるショップと
ラボが併設されたとっても素敵な空間!(元は染工場跡地だったそうです。)
以前から写真やネット画像で拝見しており一度訪れてみたい場所でした。
播州織は兵庫県西脇市を中心とした伝統産業で
糸を先に染めてから織る、先染め織物であることが特徴です。
ルーツを辿ると200年以上前に遡り、京都の織物技術を持ち帰ったことがはじまりとされています。
tamaki niimeへ訪れたかった理由はもう一つ、
ここでは大学時代を共にした友人が勤めています。
訪れたこの日はラボ開放日、撮影許可をいただき
友人である彼女の解説付きで見学させていただきました。
ラボへ一歩踏み入れると、稼働する織機がリズム良く生地を織り上げていく音に包まれます。
力織機やレピア織機、ジャカード織機など様々な織機が並び
生地が織り上げられていく様は圧巻です。
色ごとに仕分けされた糸が至るところに置かれており目移りします。
糸が寄せ集まっている姿はなぜこんなにかわいいのでしょうか、、!
織り上がった生地は洗いにかけられ、ラボを出てすぐの風通しの良い空間で乾かします。
見上げると曇り空でしたが、それに負けない鮮やかさです。
そして太陽の光をいっぱい浴びて1点ずつ仕上げられたものがショップに並びます。
手に取ってみますとふんわりとした肌触りと
その軽さに驚きます。
短い時間の滞在でしたが、播州織の新しいものづくりに触れ
彼女が楽しいと働いている姿に元気をもらいました。
ちなみにSOU・SOUでも先染め生地のお取り扱いがございます。
今回はその一部ご紹介。
何通りもの色の組み合わせで生まれる縞模様や格子柄が美しい伊勢木綿先染め生地。
久留米絣の生地は柄がかすれた様な先染めならではの独特の表情があります。
そして先染めに対して後染めという言葉があります。
織り上がった生地に色付けを施すもので、プリントや手捺染などは後染め生地に該当します。
複雑な柄の表現が可能でデザインの幅がぐっと広がります。
ちなみに今回ご紹介した生地はSOU・SOU染めおり店頭にて計り売り生地として販売しております。
10cm単位でお好きな長さをカット致しますので
店頭へお越しの際はお気軽にお申し付けくださいませ!