SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“お茶の世界/小林 真以子”
お盆も過ぎ、朝夕はしのぎやすくなって参りました。
私はお仕事にも少しずつ慣れはじめ、最近はお茶のお稽古に通うことが休日の楽しみになりつつあります。通い始めてまだ3ヶ月ほどのひよっこですが、毎回丁寧に生けられてあるお花やお道具の多彩な色かたち、
先輩方の美しいお点前と美味しいお茶とお菓子にと、贅沢なひとときを味わっております。
そのような中、「もっとお茶の世界について、知識を深めたい!」と、樂美術館へ行って参りました。
私が伺ったこの日は、「樂焼って何だろう?」展。
樂焼のいろはを学べる、まさに今の私にぴったりな展示内容でした。
足袋を脱いで中に入ると、ロビーにはご当代の樂吉左衞門さんが活けられたお花が!
館内隅々までおもてなしの心を感じ、ホッと安らげる素敵な空間です。
なんと!この日はちょうど、ご当代の樂吉左衞門さんによる、こどもたちとお茶碗制作をおこなうワークショップが開催されていました。
制作光景を間近で拝見することができるなんて、大興奮です!
樂家では代々、常に良い土を探しておられ、三代前の祖先がねかして保管した土を三代後の曾孫の代が使うのだそうです。人のご縁によって見つけられた土は、奈良薬師寺の東塔を支えていたものだったり、京都 聚楽第の本丸の中の発掘調査で見つかったものだったり。。。そのような歴史的背景を含んだ土でつくられたお茶碗での一服はどんな味がするのだろうと想像が巡りドキドキします。
樂美術館の後に向かった先は・・・茶道資料館!
こちらでは、京都・滋賀各地の茶道具の名品を存分に堪能。
二階展示室には、裏千家三代宗旦が建てた茶室「又隠(ゆういん)」(重要文化財)のうつしが設けられ、利休流の四畳半茶室を拝見しました。
展示を拝見し終えたあとのお楽しみは。。
館内の立礼式のお茶席にて、葛焼きと美味しいお茶を一服点てていただきました。
まだまだ知らないことが山のようにあり
「一つずつ学んでいくのがとても楽しみだなぁ」と思い耽りながらの一服。
茶の湯の世界をたっぷり堪能した休日となりました。
(小林)
2 件のコメント
お菓子と黒文字の配置を見て「旦」の字を連想しました。京都を舞台に時代小説を書かれている澤田ふじ子さんの作品に「宗旦狐」があります。お茶に関する短編が綴られていますが、御興味があれば、そちらの一服もなかなかいいです。
Xiao pen様
コメントありがとうございます。
お菓子と黒文字の配置で「旦」の字を連想されるなんて、とても風情があり面白いですね!
「宗旦狐」とても興味深いです。夜空に秋の気配を感じるこの頃、夜長のお供に是非読んでみたいと思います。素敵な本をおすすめくださり、ありがとうございます!