一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“気概”
先日ある伝統産業の産地を訪れた。そのうちの1軒は古い大きな工場
だったのですが、稼動している感じはなかった。聞くと、3年前に全てを
取り仕切っていたご主人が亡くなられて、工場がストップしたのだという。
そして、一時はそのまま廃業を考えたらしいのですが、東京にいた若い
息子さんがその仕事を継ぐ決心をされたらしく、帰郷。工場に入ったこと
もなかったお母さんと一緒に、ゼロから勉強を始めて1年半が経つのだ
という。熟練の職人でも大変な技術職。素人がスタートするにはあまりに
大変な仕事である。しかしこの二人の気概があれば、必ず工場が復興
する日が来るだろうと信じられる気がする。
自分もゆくゆく何か手伝うことが出来ればと思った。