SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“寸葉 – ephemera -/李 瀟瀟”
お盆に下鴨神社の糺の森で開催されるのが、「下鴨納涼古本まつり」。
この京の三大古本まつりの一つを訪ねてみました。
糺の森といえば、今年SOU・SOU浴衣のロケ地の一つでもあります。
季節は初夏から立秋へ、
木々も新緑から深緑へ染まってきました。
木陰に風がそよぎ、団扇片手にあれこれ目移りしながら、京の風物詩を吟味します。
約500メートルにわたってテントや本棚が並んでいます。
緋毛氈の敷かれた縁台があちこちに置かれているのが京都らしくて良いですね!
個性豊かな品揃えで古本愛好家たちを迎え撃ちます。
「とと姉ちゃん」の世界を発見!
萩書房コーナーで『暮しの手帖』の古書がずらり〜
そして、自分の掘り出し物を見つけました!
・寸葉(すんよう)
寸葉品(すんばひん)は英語ではエフェメラ(ephemera, エフェメラル=つかの間の…、はかない…が語源)、一時的な筆記物および印刷物で、長期的に使われたり保存されることを意図していないものを指します。
普遍でなく刹那な時空に輝く1枚だけの小紙片。
はっきりといえば、役割を終えたら捨てられる類のものばかりです。
古い広告やポストカード、切手や封筒などはもちろん、
薬の広告、お菓子の包装、地図、個人の表彰状、金融通帳、通信簿…
何でこんなお婆ちゃん家の押入れに眠ってそうなもんをわざわざお金払ってまで?
などと疑問を抱きつつも、ブースを漁っているうちに夢中になっています。
・トンプク(頓服)
そのとき一回に服用すること。つまり、一包みに何回分かが入っている(分服)のではなく、一包みが一回分という意味です。
初耳の言葉です!
また、頓服薬は白い紙に乗せ、その紙を独特の折り方で三角形にし、これを途中までほどけば、粉薬を口に素ぞぎやすい二つ折りになるそうです。
今は、この独特の折り方の包みを目にすることがなくなったとか…見てみたかったです!
・でんぽう(電報)
電話が十分に普及しておらず、回線も整備されていなかった時代、緊急の用件を伝えるのは電報でした。
限られた文字数による伝達のため、しばしば後世に残る名文・珍文も生まれました。
紺の帽子、制服に身を包み、颯爽と自転車に乗っている「電報配達人」の姿見たかったです!
不思議な寸葉品が大量かつ無造作に並んでいて、一枚一枚見てるだけでかなり楽しい。
その中、染織関係の色々を見つけました。
そして、呉服催事情報の寸葉も!
フライヤーの下中央に高島屋マークがありましたので、
高島屋で開催された呉服催事でしたね。
寸にして珠玉なり!
最後に、店長さんの哲学的なスローガンで:
2 件のコメント
下鴨神社の古本まつりといえば、『夜は短し歩けよ乙女』の舞台ですね!
一度行ってみたいです!
ピュレ 様
コメント有難うございます!
京都を舞台とした作品は風情があって良いですね。
下鴨納涼古本まつりは確かに、アニメ『四畳半神話大系』の舞台としても登場しました!
また、下鴨神社の境内にある「さるや」のかき氷で一休みもオススメです!
来年是非!行ってみてくださいませ。