一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

平成22年09月19日 日曜日号

SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記

“【SOU・SOU日記】”

ギャラリーしつらい 特別編

和らいだ陽射しと爽やかな風が秋を織りなして
朝夕、時折頬に触れる空気の冷たさが心地よい今日この頃です

私、東京店竹内の絵を社長のはからいで、

ギャラリーしつらい特別編として
これから毎回描かせていただくことになりました。
京都、SOU・SOUしつらいの間でお出ししている、
月替わりのお菓子を、私の目と舌で感じたをまま描いていきます。
長月の和菓子のテーマは「大和撫子」でした。
ぷるんとした吉野羹(吉野葛を寒天で炊いたもの)に
可愛らしいこなしの花弁と、じょうよねりきり餡を閉じ込めたもの。

水曜日限定は、しっとり栗餡がひそんでいる、
ふわもっちりな調布。
添えられた一口大の小さな撫子が心にくいです。
撫子は秋の季語ですが、実際に咲くのは夏の暑い盛り。
松尾芭蕉の句に
「撫子の 暑さ忘るる 野菊かな」
(涼しげに咲く野菊を見ていると、撫子の季節の暑さを忘れてしまう)
という句がありますが、
季節の移ろいと共に記憶が思い出に変わっていくことを
野に咲く花から花へ託す様が、素朴で好きです。
忙しなく流れる日常は、たくさんの出来ごとを上書きし、
そのことに救われることもあれば、空しさに襲われることもあります。
でも、
節目節目で立ち止まり、
思い出や気持ちに区切りをつけることができれば、
前に進む足取りは、少し軽やかになるかもしれません。
月々のお菓子を味わいながら、
日常に一つ、句読点を打つような心持ちで
絵を描いていきたいと思います。
これからも宜しくお願いいたします。
(竹内)

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2 件のコメント

  • 味があって素敵な絵ですね。お菓子食べたくなりました。
    次回作を楽しみにしています。

  • Takamiさま
    コメントありがとうございます!
    そして、先日はご来店ありがとうございます。
    もし、京都に行かれたら、ぜひ「しつらいの間」で
    本物のお菓子を楽しんでください。

  • 竹内 H22.09.20 11:20:48

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