SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“伝統産業 – 北海道・青森編 –”
今回から日本の伝統産業(主に服飾関係)
にスポットを当てて紹介してみたいと思います。
この内容で皆さんが少しでも日本の伝統産業に興味を持っていただければなと思います。
まずは北から↓
○北海道「アツシ織」
アツシ=アットゥシ
オヒョウと呼ばれるなどの木の内皮の繊維を織ったアイヌの織物で
表面の堅い皮と樹木の芯の間にある内皮を糸として使用しています。
↓
*こちらの映像が分かりやすいです。
(1:10 ~ 2:45)
アイヌの歴史の中で文献から見ても400年前から存在していたようで、主にはアイヌ民族の衣類として使用されていました。
が、今現在では使用される事は少なく小物類などで使用される程度です。
ちなみにアイヌ民族にはアイヌ模様という柄が存在し、
(上記画像のようなものです)
こちらは先祖代々受け継がれ、主に魔除けとして使用されていました。
衣服の形状は和装ですね。
○青森「こぎん刺し」
青森県津軽に伝わる刺し子の技法。
津軽では「野良着」=「こぎん」と呼んでいたようです。
(主にこぎん刺しの衣装は荷物を運ぶ時などに着る衣装が多かったため)
一般に青い麻布に白い木綿糸で刺しています。
今では様々な模様があるこぎん刺しですが
元々津軽方面では綿糸が栽培できず、その当時(1700年代)の法律で農民が綿の服を着てはいけなかったこともあり、麻生地の衣服を着ていました。
ただ、日本で栽培できる麻は繊維が荒く、北陸の地方では防寒には頼りなかったのです。
そのために荒い麻の布目に糸を通し、防寒性と強度を増すために作成されたのが始まりみたいです。
その後、綿生地が使用できるようになってからは、美しさを求めて模様が増えていったようです。
こぎん刺しには大きく地方で3種類に分けられます。
1.西こぎん
2.東こぎん
3.三縞こぎん
まあどの柄も主には荷物を運ぶための強度性を兼ねた肩から胸にかけて柄が入っていますね。
必要性から生まれる美しさは素敵です。
尚、SOU・SOU伊勢木綿でお世話になっている臼井織布さんのブログ
にも以前こぎん刺しが話題として出ていました。
良ければご覧下さい。
以上 北海道・青森編でした。