SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“和歌を詠む/本間 陽子”
令和五年の勅題は『友』でしたね。
と言っても勅題というものを気にするようになったのはここ数年、お茶のお稽古を始めてからです。
初釜にはその年の勅題をどこかに取り入れる。というのがございます。必ずではないそうですが。
勅題にちなんだお道具やその年の干支のお道具を拝見できるのも初釜ならではの楽しみでもあります。
※勅題とは、天皇、または、上皇が出題する詩歌などの題。特に明治以降は、新年の歌御会始(うたごかいはじめ)の題をいう。
今年の初釜は『三友棚(さんゆうだな)』を使用いたしました。
『友』の字がばっちり入っています。
※三友棚とは、明治初年に大徳寺471世牧宗和尚が三千家の融和の為として大徳寺境内の松と竹を提供して作らせた棚で、表千家は松の天板と地板に摺漆、裏千家は竹の二本柱、武者小路千家は天板の木口に「こぼれ梅蒔絵」をそれぞれに好み、松竹梅を表して三千家の末永い友好を表し、これに牧宗和尚が「三友」の銘をつけて、三千家に三個そして大徳寺に一個と計四個製作した棚。
三千家の融和の為、なかなか粋な計らいの和尚さんですね。
社中さんに撮っていただいたお点前中の写真と一緒に。
話はかわりまして、昨年放送されていた大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ご覧になられた方も多いのではないでしょうか?私も楽しみに拝見しておりました。
中でも後半から登場してきた源実朝の和歌の美しさに魅了され、和歌を詠みたい!と思うようになりました。といっても私の場合は詠むというより読む方ですが、、、学生時代は全く興味がなかったのに不思議なものです。
大河ドラマの中でも特に印象的に使われていたのがこちら
大海の 磯もとどろに 寄する波 われてくだけて さけて散るかも
おおうみの いそもとどろに よするなみ われてくだけて さけてちるかも
われて、くだけて、さけて、ちる、悲痛な叫びのようにも聞こえるこの一首に驚かされ、画面に釘付けになりました。
もっと色々読んでみたい!と思うようになり、調べて見つけたのがこちらの本。
実朝の和歌をまとめた金槐和歌集
和歌初心者には有難い解説付きです。少しずつですが深めていきたいと思います。
令和六年の勅題は『和』ですね。
今からゆっくり和歌(短歌)でも詠んでみようかしら。。。
2 件のコメント
学生時代は勉強がキライだったので、「短歌」や「俳句」などを学ぶのが「何の役に立つの?意味ないやん…」と思っていたのですが…
時が経ち…ある一定の年齢になるとその「良さ」が感じられるもの…なのですね…^^;ジブンダケカナ…
風流さ…というか、日本の「古き良き時代」を蘇らせることができるものの一つなのだと感じますね…^^;
ORまねきねこ様
いつもありがとうございます。
時が経ち…ある一定の年齢になるとその「良さ」が感じられる、本当にその通りですね!不思議なものです。
これからも日々変化していく中で、日本の「古き良き時代」を見つけていけたらと思います。