一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“第四十九話/東京店から青山店へ”
SOU・SOU足袋青山店は、途中で「選sen青山」という形態に変えた。お客様のニーズは、すでに地下足袋だけでなくウェアにも及んでいた。
とはいえ、14坪の小さいスペース。置ける量に限りがある。netshopを見てお店に来ていただいたのに、欲しかったものがなくてがっかりさせてしまっては申し訳ない。そこで、SOU・SOU全体のセレクトショップという位置づけにしようと考えた。
例えばコンビニの中にあるMUJIコーナーの商品とか、駅構内にある小さなユニクロのショップのように、選ばれたものだけを扱う小さな店。なので店名を「SOU・SOU選sen青山」にした。コンセプトは「SOU・SOUの選りすぐりを扱う店」。
この業態変更ははお客様に受けが良かったのか、足袋だけの時に比べると売上げが約2倍になった。そしてその後もこの店に対してのお客様のニーズ、期待はもっともっと大きくなっていった。
ちょうどその頃、ヴィーナスフォートにあった東京店の契約があと半年で切れそうになっていた。当初4年で終わる予定が、気づけば10年も経っていた。
ここらでSOU・SOUは次のステージに行くべきか、との思いがよぎったが、東京店の売上げは悪くなく、全館のアパレル部門坪売上げでも常に1位か2位をキープしていた程なので商売的には撤退する理由は無かった。
しかしながら、SOU・SOUの世界観というものを打ち出していくには、ヴィーナスフォートの館内ではイメージが違うのも確かだ。今までに何回もお客様から同様のご意見を頂戴していた。
なのでこれを機に、心機一転新しい場所でやろうと思いヴィーナスフォートを出ることを決めた。ヴィーナスフォート側からはかなり止められたが、こればかりは仕方がなかった。
そして、足袋屋から選senに変えたばかりの青山店も、すでにキャパを超えているように感じていたので、いっそこの2店舗を1つにした路面店をやろうと思った。
原宿、渋谷、代官山、銀座、日本橋とつぶさに見て回ったが、結果的にやはり青山がいいと思った。どうやら今(2013年現在)青山はトレンドから少し外れているようで、空きテナントもあったりして家賃も一時より下がっていた。僕はトレンドから外れているものが大好き。その方がSOU・SOUにとっては好都合なことが多い。
そして、今回候補だった場所も約1年間空いていたテナントビルだった。50坪あって、骨董通りからすぐ近くという立地。選senがあったFrom 1stからも直線で徒歩3分というのもよかった。
いろいろ考えた結果、ここにした。
2店舗あわせた新店は、「SOU・SOU KYOTO 青山店」にした。KYOTOと付けたのは、SOU・SOUが東京の会社だと思ってる人が意外と多かったから。
そうやって考えてみると地名が付いたお店や会社がたくさんある。例えば「九州ラーメン」「広島お好み焼き」「銀座アスター」「Hermès Paris」「Donna Karan New York」「BURBERRY LONDON」……どれもわかりやすい。それなら「SOU・SOU KYOTO」だ。
そして、「青山店」の呼び方は「あおやまてん」ではなく、呉服業界風に「あおやまみせ」にした。
(青山店店頭写真)
(次回に続く)
それでは、また明日。
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