一期一絵 毎日更新!SOU・SOU読本

令和3年10月31日 日曜日号

一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事

“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【44】”

数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!


【番外編】

私だけかもしれませんが、家の間取りなどを見るときに〇平米と言われるよりも、〇畳と言われる方が凡その大きさを想像しやすいです。
正確に畳の大きさを把握していなくても、なんとなく畳一畳の大きさが身体に馴染んでいるような気がします。

しかし、もしかすると日本人の中でもその大きさの感覚に違いがあるかもしれません。

「京間(きょうま)」と「江戸間(えどま)」

と言うものをご存知でしょうか。

実は関西と関東では畳の大きさが違うのです。
うどんの出汁じゃあるまいし!
と思うところですが、地味に違う畳の大きさ。
その地味な大きさの違いも、実は単純なことでもなさそうです。

京間の畳の大きさ  6尺3寸(約190㎝)
江戸間の畳の大きさ 5尺8寸(約175㎝)

京都では建物を建てる際に畳の大きさを基準にし、畳の外側で柱の位置を決めるのに対し、江戸の大工さんは柱の中心から柱の中心までの距離を基準としたため、江戸の畳の大きさが小さくなるのです。

さて、茶室は基本的に「京間」ということになります。


私がお稽古に行っている流派では「半畳3歩」つまり一畳を6歩で歩きましょうと教えられます。
また、お点前の際にも先生は「お道具は3目離して置きましょう」とか「お隣は5目離しましょう」とか、畳の「目」を目安にお道具の置き場所や座る位置を教えてくださいます。
したがって、畳の大きさや畳の目の数はお稽古を進める上で大切な「ガイド」の役割を果たしています。
最初のうちは足を運ぶ際にも心の中で「いち、にい、さん、いち、にい、さん」と数えながら足を運んでいたのですが、近頃ようやく身体に馴染んできた足の運び。
(そうは言っても、歩数が余ったり縺れたりすることはしょっちゅうあります!)
もしも畳の大きさが違えば私のような若輩者は混乱するに違いありません。

当然のように敷き詰められている畳ですが茶室の畳は実は計算され尽くした配置。
極端なことを言えば、障子や柱がなくとも畳さえきちんと配されていればそこは立派な茶室になるような気がします。
畳って奥が深いなぁ!

《つづく》

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それでは、また明日。

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【今日の合言葉】

「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」

・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。

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2 件のコメント

  • 畳の「目」で数える、計る。先人の知恵ですかね。
    畳って、結構色々奥が深い!京間、江戸間、かなり違うんですよね。
    上敷きのサイズで、あれ?っと成ったことがあり、その時初めて知りました。
    知らないことはまだまだ沢山!これからも毎週楽しみに!

  • よっ! R3.10.31 14:19:20
    • よっ!さま
      いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
      畳の目が目安ではなりますが、その通りに置くとスッキリ美しい配置になるのが本当に合理的にできていると思います。
      また次回もお付き合いいただけましたら幸いです。

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